ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2004.07.10]

●サンクトペテルブルク・バレエ・シアターの初来日は『白鳥の湖』

  ソ連体制崩壊後、ロシアにはさまざまなバレエ団が誕生し消えて行った。優れたダンサーが豊富で、バレエの観客の多いロシアでさえ、バレエ団のマネジメント はたいへんに困難なのである。そうした中で、今回、初めて来日したサンクトペテルブルク・バレエ・シアターは、国家助成やスポンサーに頼らない純然たる民 間運営のバレエ団だという。

 プリマ・バレリーナは、ワガノワ・バレエ学校を98年に卒業したイリーナ・コレスニコヴァ。ペルミやヴァルナの国際バレエ・コンクールで入賞した実績をもっている。
『白鳥の湖』の舞台は、やはりコレスニコヴァが素晴らしかった。美しいプロポーションと落ち着いた演技、安定したテクニックでプリマ・バレリーナとしての存在感を示した。舞台全体の色彩が、サンクトペテルブルクの香りを放っていて、北の国の深い森の幻想を感じさせた。

さらに新しいダンサーが生れ、ロシアのバレエ団に清新な風を吹き込んでくれることを願いながら、サンクトペテルブルク・バレエ・シアターの今後を見守っていきたい。(6月8日、文京シビックホール)