ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2004.05.10]

●アンヌ・テレサ・ド・ケースマイケルの活躍

  テアトル・ド・ラ・ヴィルの常連となったアンヌ・テレサ・ド・ケースマイケルは、今シーズン3種類のプログラムを携えて来演。まず、4月5日~9日、 2004年の新作『ビッチーズ・ブルーータコマ・ナーローズ』が上演され、5月には、妹ジョラントとの共作である新作『カッサンドラ』と再演のソロ『ワン ス』の公演がある。
  4月に上演された新作は、マイルス・デイヴィスのアルバム『ビッチーズ・ブルー』に触発されたもので、ジャズへのチャレンジ。『ワンス』でジョーン・バエ ズのアルバムに傾倒したのに続いて、再び60年代のアメリカへの回帰となった。舞台三方をカーテンで囲み、カーテンの下から、後ろにいるダンサーの脚をの ぞかせるのもしゃれた演出で、後半は、ワシントン州のタコマ・ナーローズ・ブリッジが落下する映像が繰り返しバックに映写される。全体にビートのきいたリ ズムに乗って、ソロからデュオ、トリオ、アンサンブルが即興を交えて繰り広げられる。ローザスならではのエネルギッシュな舞台が見もので、日本人メンバー のタカ・シャモトが貫禄をつけてきたほか、池田扶美代が相変わらず個性的な存在感を見せていた。
なお、ケースマイケルは、今夏のエクサン・プロヴァンス音楽祭で、細川俊夫作曲のオペラ『班女』の演出を手がけることになっており、成果が注目されている。フランスは、今ちょっとした『班女』ブームである。

ローザス<ビッチーズ・ブルー>