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斎藤 珠里 text by Julie Saito 
[2006.09.10]

BALLET DE L'OPERA パリ・オペラ座バレエ

John Neumeier << LA DAME AUX CAMELIAS >> 新シーズン『椿姫』配役予定から
2006~2007 年シーズンのオペラ座バレエは9月18日、先シーズンのとりを飾って人気を集めたジョン・ノイマイヤー版『椿姫』で開幕する(ガルニエ宮)。30日まで9 公演、4組のカップルで主演される。あでやかなマルグリットを演じるアニエス・ルテステュの相手役アルマンを務めるのは今年3月3日、「バヤデール」を 踊ってエトワールに昇格したばかりのエルヴェ・モロー。先シーズンの「椿姫」でルテステュとの初共演が予定されていたものの怪我で降板を余技なくされ、今 回が仕切りなおしとなる。しっかりとしたテクニックで観るものに安心感を与える逸材だ。精神的に少々未熟で向こう見ずなアルマンをどう演じるのか、注目さ れる。
2組目は先月、東京で開催された世界バレエ・フェスティバルでも『椿姫』からのパ・ド・ドゥを踊って大賞賛を浴びたオレリー・デュポンとマニュエル・ルグ リ。しっとりとして可憐なデュポンと、非の打ち所のないルグリ。ノイマイヤーの振付の妙を随所まで味合わせてくれる熟練カップルだ。

ルテステュとモロー

3 組目は、プルミエール・ダンスーズから抜擢されて先シーズンでも主演を務めたエレオノラ・アバニヤートとバンジャマン・ペッシュ。演技も顔立ちも純情その もの、少々荒削りなテクニックのアバニヤートのマルグリットには賛否両論あるだろうが、捨て身な演技は気持ちいい。エトワールに近いアバニヤートとエト ワールになって日が浅いペッシュならではの初々しいコンビが見所だ。
そして、『椿姫』を締めくくるマチュー・ガニオとクレールマリ・オスタ。ガニオが持ち味とする繊細さと、小悪魔的で可憐さを持ち合わせるオスタの魅力は、 バレエを超越したマルグリットとアルマンの心情の世界に引きこんでくれるかもしれない。刺激的な舞台を求めるなら、イチオシのカップリングだろう。

マルグリットとアルマンの悲恋の伏線となる重要な劇中劇『マノン・レスコー』にも今回、大勢のエトワール陣がキャスティングされている。今シーズン初登場 は、マノン役のデルフィーヌ・ムッサン、アルマンの父親役のカデール・ベラルビ、そしてデ・グリュー役のジャン=ギヨーム・バール。


ルテステュ

アバニヤートとペッシュ

アバニヤートとペッシュ


9月18~30日の配役予定は次のとおり。ただし現時点では仮発表のため、変更の可能性も十分あり得ることを断っておきたい。いずれもガルニエ宮で。

9月18日(月)午後7時半開演  シーズン開幕日
マルグリット  アニエス・ルテステュ
アルマン    エルヴェ・モロー
アルマンの父  ミカエル・ドナール
マノン     デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー  ジャン=ギヨーム・バール

9月20日(火)午後7時半開演
マルグリット  オレリー・デュポン
アルマン    マニュエル・ルグリ
アルマンの父  ミカエル・ドナール
マノン     イザベル・チアラボラ
デ・グリュー  ジョゼ・マルティネス

9月21日(木)午後7時半開演
マルグリット  アニエス・ルテステュ
アルマン    エルヴェ・モロー
アルマンの父  ミカエル・ドナール
マノン     デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー  ジャン=ギヨーム・バール

9月23日(土)午後2時半開演
マルグリット  アニエス・ルテステュ
アルマン    エルヴェ・モロー
アルマンの父  ミカエル・ドナール
マノン     デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー  ジャン=ギヨーム・バール

9月23日(土)午後8時開演
マルグリット  オレリー・デュポン
アルマン    マニュエル・ルグリ
アルマンの父  ミカエル・ドナール
マノン     イザベル・チアラボラ
デ・グリュー  ジョゼ・マルティネス

9月24日(日)午後2時半開演
マルグリット  エレオノラ・アバニヤート
アルマン    バンジャマン・ペッシュ
アルマンの父  カデール・ベラルビ
マノン     ドロテ・ジルベール
デ・グリュー  ジェレミー・ベランガール

9月27日(水)午後7時半開演
マルグリット  クレールマリ・オスタ
アルマン    マチュー・ガニオ
アルマンの父  カデール・ベラルビ
マノン     デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー  ジャン=ギヨーム・バール

9月30日(土)午後2時半開演
マルグリット  エレオノラ・アバニヤート
アルマン    バンジャマン・ペッシュ
アルマンの父  カデール・ベラルビ
マノン     ドロテ・ジルベール
デ・グリュー  ジェレミー・ベランガール

9月30日(土)午後8時開演  「椿姫」最終公演
マルグリット  クレールマリ・オスタ
アルマン    マチュー・ガニオ
アルマンの父  カデール・ベラルビ
マノン     デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー  ジャン=ギヨーム・バール

舞台美術ユルゲン・ローゼ、照明ロルフ・ヴァルター。音楽フレデリック・ショパン。演奏ミヒャエル・シュミッツドルフ指揮パリ・オペラ座管弦楽団。


ルグリとデュポン

オスタとガニオ