ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2017.10.10]

あたたかい優しさが伝わるオリジナル作品『飛べない鳥』や実力派ダンサーのコンテンポラリー作品他、iSバレエ・アカデミア・リサイタル

iSバレエ・アカデミア
『飛べない鳥』下森瑞:振付、『Sphere』宮原由紀夫:振付

泉ポールと下森瑞が主催するiSバレエ・アカデミアの舞台。全体に出演者全員への指導者のあたたかい視線が感じられる舞台だった。

osaka1710b_0937s.jpg 『パキータ』撮影:古都栄二(テス大阪)

特に印象に残ったものを挙げると、泉ポール振付で岡田和香葉が踊った『Que he o Que Vejo』。打楽器が重なる民族音楽に乗せて、滑らかによく動く身体を観ていて、これからのダンサーとしての成長が楽しみになった。また、宮原由紀夫振付の『Sphere』では、大久保彩香、白井貴子、小林望と実力派ダンサーたちが、コントロールできる身体を駆使して観客を惹きこんだ。
『パキータ』は、エトワールを岡田凜、第一舞踊手をアンドリュー・エルフィンストンが踊った。岡田は屈託のない明るさが魅力、コール・ド・バレエも含め、良い環境で育っていることが感じられる伸びやかさが全体から感じられた。
そして、最後は『飛べない鳥』。絵を描くのが大好きな少女リーが、大好きなお友だちが引っ越しでいなくなったことをきっかけに全く絵が描けなくなってしまう……そんなリーが翼を痛めて飛べなくなっていく鳥の姿を見て、自分と重ね「最後にあの鳥を描こう」とペンを取り……と続くストーリー。ヴィヴァルディの音楽に乗せての下森瑞のオリジナル作品だ。数年前にリーを踊った大久保彩香は今回、指導にまわり、リーを踊ったのは川浪ともな。テクニックもあり伸び盛りな彼女が、自然な表現で好演した。また、彼女を勇気づけるさまざまな登場人物が皆あたたかく、優しいまなざしが溢れる舞台に仕上がっていた。
(2017年8月25日 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール)

osaka1710b_0799s.jpg 『Sphere』撮影:古都栄二(テス大阪) osaka1710b_1934s.jpg 『飛べない鳥』撮影:金原優美(テス大阪)
osaka1710b_1734s.jpg 『飛べない鳥』撮影:古都栄二(テス大阪) osaka1710b_2074s.jpg 『飛べない鳥』撮影:金原優美(テス大阪)
osaka1710b_1977s.jpg 『飛べない鳥』フィナーレ撮影:古都栄二(テス大阪)