ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 最新の記事

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 月別アーカイブ

すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2017.02.10]

上山榛名が「お菓子の国ヴァージョン」のクララで、本拠地主役デビューした『くるみ割り人形』

貞松・浜田バレエ団
『くるみ割り人形』貞松正一郎、長尾良子;演出・振付

神戸のクリスマス恒例の貞松・浜田バレエ団『くるみ割り人形』。毎年、2日間の公演を「お伽の国ヴァージョン」と“「お菓子の国ヴァージョン」、2つの演出で上演する。両方のヴァージョンを観たくなる趣向で、私も例年できるだけ両方を──と思っているのだが、今回は24日だけの鑑賞になった。

osaka1702a_0368.jpg 撮影:和田北斗(テス大阪)

この24日の「お菓子の国ヴァージョン」は、クララが1幕のパーティから、金平糖のグラン・パ・ド・ドゥまでを通して踊るのだが、この日は、上山榛名の本拠地公演デビューだった(地方公演での主役は経験済み)。実は上山のことは、以前から実力あるダンサーだと感じていて、いつ主役デビューするのかと期待していた。天真爛漫な雰囲気がまわりをパァーッと明るくするような、そんな魅力がある彼女は、クララにとても合いそうだと期待しながら劇場に向かった。そして、やはりその期待通り、クリスマスパーティを目を輝かせて楽しむ──とても素直な少女らしいクララとして物語に誘ってくれた。
フリッツは塚本士朗、溌剌として、伸びやかなテクニックはさすがだった。くるみ割り人形の王子は水城卓哉で、くるみ割り人形が王子に変わる場面で現れる。その色白で優しげな姿には、クララでなくても見惚れてしまう。
上山と水城の2人が踊る金平糖のグラン・パ・ド・ドゥは、確かなテクニックで、若々しさを持った上で余裕も感じられるほど。ただ、このグラン・パ・ド・ドゥ、数々のプリマが踊ってきている金平糖、ついつい欲を持って観てしまう。表現として、何か彼女らしいものが加われば、さらに惹きこむものになるような気がした。
雪の女王を踊った廣岡奈美の確かな存在感、花の王女の竹中優花のやさしく優雅な柔らかな魅力──良いダンサーが多いことを、つくづく実感しながらのイブになった。
(2016年12月24日 神戸文化ホール大ホール)

osaka1702a_0209.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1702a_0458.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1702a_0841.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1702a_3067.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1702a_3187.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1702a_3780.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1702a_3381.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1702a_3822.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1702a_3795.jpg 撮影:和田北斗(テス大阪)