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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2016.11.10]
From Osaka -大阪-

大阪バレエカンパニーで初めて上演の『ライモンダ』──若手注目株の大川杏菜と青木崇が主演

大阪バレエカンパニー
『ライモンダ』田上世津子;再振付

大阪バレエカンパニーが初めて『ライモンダ』全幕に取り組んだ。ヴァリエーションなどの抜粋だけが上演されることも多いが、この作品は踊りの見せ場が多い。主役ライモンダを踊ったのは若手注目株の大川杏菜。ジャン・ド・ブリエンヌは、この団体のダンスール・ノーブル、青木崇が踊った。

osaka1611a_2124.jpg 大川杏菜、青木崇 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

大川は小さな顔で可愛らしい雰囲気でありながら、芯の強さがにじみ出るダンサー。昨年は『シェヘラザード』と『ラ・シルフィード』の2本立ての公演で、『ラ・シルフィード』の主役シルフィードを軽さを持って踊ったことで記憶に残っている。今回は3幕を通してかなり見せ場の多い主役だ。
幕開けでは、さすがに堅さも見えたのだが、身につけたバレエテクニックを礎にしっかりとした踊りを見せ、2幕、3幕と幕を追うごとに自然な演技、伸び伸びとした踊りになっていった。そして、3幕のグラン・パ・ド・ドゥでは、大人っぽい憂いや強さも出て、知性も感じさせた。これからが楽しみなダンサーだ。また、青木が全幕を通して気品を持った演技で舞台を引っ張り、高いテクニックで会場を湧かせたのは言うまでもない。
ライモンダの友人やソリストなどには、高木志保や堀端三由季といったベテランから今後が楽しみな若手までの実力派ダンサーたちがキャスティングされ、脇を固めた。そして、もう一人、強く印象に残ったダンサーがアブデラフマンを踊ったアンドレイ・クードリャだ。どちらかというと優しい雰囲気の彼が、こんなにクセのある役を踊るのを観るのは初めてかもしれない。複雑な感情表現が必要な悪役を、抑えた部分も持って熱演、想像以上の良い演技で全幕を引き締めていた。
(2016年10月8日 八尾市文化会館プリズム大ホール)

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osaka1611a_2574.jpg 『ライモンダ』撮影:岡村昌夫(テス大阪)(すべて)