ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2015.11.10]
From Osaka -大阪-

倉永美沙&奥村康祐の「オーロラの結婚」『ワルプルギスの夜』『カンマームジーク』、地主バレエのトリプルビル

地主薫バレエ団
『眠れる森の美女』第3幕より「オーロラ姫の結婚」地主薫:改訂振付、『カンマームージク』コンスタンチン・セミョーノフ:振付、『ワルプルギスの夜』ドミトリー・ザバブーリン:改訂振付

バラエティに富んで見応えがあったトリプルビル。

osaka1511c_4167.jpg 『眠れる森の美女』
撮影:OfficeObana:尾鼻文雄、尾鼻葵、野田直樹、二井内辰俊

幕開けに上演されたのはオーロラ姫&デジレ王子を倉永美沙&奥村康祐が踊った『眠れる森の美女』第3幕より「オーロラ姫の結婚」。幼い頃からともにレッスンし、現在はボストン・バレエと新国立劇場バレエ団でそれぞれで主役を踊る二人。実力が充分なのはもちろん、息がピッタリで、ふわーっと柔らかい空気が漂う幸せな気分にさせてくれるパ・ド・ドゥが見られた。また、リラの精の尾関夢惟は知的な魅力で印象に残った。地主薫による演出にも工夫が凝らされていて、お祝いに駆けつけるシャルル・ペローの童話の主人公たちが、とてもたくさん。ディベルティスマンは限られているのだが、長靴をはいた猫、青い鳥、赤ずきん、親指小僧、シンデレラのほかに、青ひげと7人の妻、ロバの皮、巻き毛のリケ、仙女たち、とバラエティに富んだ主人公たちが登場し楽しませた。
次には、2011年にこのバレエ団で初演されたコンスタンチン・セミョーノフ振付『カンマームージク』。原色のカラフルな衣裳で、ダンサーたちがまるで音符になったよう。群舞の隅々まで良いダンサーがいることを実感した。
そしてラストは『ワルプルギスの夜』。ミハイル・ラブロフスキー振付のこの作品を、モスクワ音楽劇場バレエ団のドミトリー・ザバブーリンが改訂振付した舞台。中心はシャーマンの奥村唯とバッカスの趙戴範。奥村唯はどちらかというと清純で儚げな魅力を持っているダンサーというイメージが私には強かったのだが、今回は真っ赤な衣裳でアクロバティックな振付を華やかにこなした。そして、そうでありながら、繊細さは失っていないのがとても良かったと思う。趙戴範は本当にワイルドで力強い魅力、パン役の金兌潤のバネのある動きも素晴らしかった。高度なテクニックの楽しさを存分に味合わせてもらった。
(2015年9月27日、あましんアルカイックホール)

osaka1511c_0685.jpg 『眠れる森の美女』 osaka1511c_3706.jpg 『眠れる森の美女』
osaka1511c_2770.jpg 『眠れる森の美女』 osaka1511c_1068.jpg 『カンマームージク』
osaka1511c_1625.jpg 『ワルプルギスの夜』 osaka1511c_5950.jpg 『ワルプルギスの夜』
osaka1511c_6246.jpg 『ワルプルギスの夜』 osaka1511c_6617.jpg 『ワルプルギスの夜』
osaka1511c_6863.jpg 『ワルプルギスの夜』
撮影:OfficeObana:尾鼻文雄、尾鼻葵、野田直樹、二井内辰俊