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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2015.09.10]
From Osaka -大阪-

中浜のぞみジュリエット、山本庸督ロミオ、大巻雄矢マキューシオ、福岡雄大ティボルト、振付は堀内充

Y.S.バレエ・カンパニー
『ロミオとジュリエット』堀内充:振付

プロコフィエフの音楽に乗せて、シーンの流れは奇をてらうことなく、だがそれぞれの踊りの振付はオリジナリティを持って創られていた。堀内充が、今回のために振付けた『ロミオとジュリエット』である。
舞台美術は、堀内と同じく大阪芸術大学で教鞭をとる舞台美術家の太田創のデザインにより制作されていた。3つの抽象的なオブジェが移動することで、若者たちが戦いを繰り広げる街の広場になったり、結婚を誓う教会になったり、初めて愛を語るバルコニーになったり……と、『ロミオとジュリエット』の数多いシーンを巧みに創って、ドラマティックな設定を表わしていく。とてもセンスの良い舞台美術だった。

ジュリエットは中浜のぞみ、ロミオは山本庸督が踊った。有名なバルコニーシーンの演出・振付は、初めてキスからフワッと喜びが溢れるようでロマンティックな雰囲気が現れた。これから何度か本番を重ねる機会があれば、今よりももっと表現がこなれるのでは、と少し惜しい部分もあったが、想いが自然に観客に伝わる心のこもった踊りが見られて好感が持てた。
また、男性キャストに実力派が揃っていたキャスティングも興味深かった。マキューシオの大巻雄矢は芸達者で、様々な局面でチャーミングだったし、ベンヴォーリオの中井嵩人とともに、ロミオと3人で踊るシーンを大いに盛り上げた。ティボルト役は新国立劇場バレエ団のプリンシパル福岡雄大で、シャープで切れのある踊りを披露し、演技の迫力もまた素晴らしかった。
(2015年8月8日 NHK大阪ホール)

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『ロミオとジュリエット』 撮影:OfficeObana 尾鼻文雄(すべて)