ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2014.08.11]
From Osaka -大阪-

世界中で活躍するダンサーが続々登場し活発に踊った、ソウダバレエスクール40周年記念公演

ソウダバレエスクール
『コッペリア』宗田静子、岡田兼宜:改訂振付 ほか

今年5月、大きなニュースになったブノワ賞の日本人初受賞。その、スウェーデン王立バレエの木田真理子を輩出したソウダバレエスクールの40周年記念の舞台を観た。
13時開演の発表会と18時開演の『コッペリア』全幕公演に分けて行われた舞台は、本当に多くの海外で活躍するダンサーたちも戻っての充実したもので、発表会の方でもプロダンサーたちが見応えのあるものを披露。ここから巣立ったダンサーたちが世界中で活躍していることを再認識した。一例を紹介したい。

osaka1408a_02.jpg 『背中の記憶』撮影:金原優美(テス大阪)

まず、発表会のなかで上演されたバレエコンサートの最初は、『背中の記憶』1 to 40 to the next steps…along with your soul.。Noism2のバレエミストレスとしても活躍した篠原未起子の演出で、スロバキア・ナショナル・バレエ、ソリストの佐藤玲緒奈と篠原自身の二人が振付けし、踊った。スポーツのようなナンバーゼッケンをつけててのコミカルな踊りで、一部に恩師・宗田静子も登場して指導の思い出を見せるなど、40周年の記念に捧げられた作品。コミカルだけどおふざけではなく、きちんと舞踊の基礎がないと見せられないものだったことも、この場に相応しい。続いて、スイス・バレットシューレシアター・バーセルの小坂こよみと辰巳一政、アメリカ・ワシントン・バレエの木村綾乃と末原雅広、チェコ・ノースボヘミアンシアターオブオペラアンドバレエの本田千晃、スイス・チューリッヒ・バレエの岡田あんり、ハンガリー国立バレエの藤井彩嘉などが次々に登場。そして締めくくりには、海外から戻り、K バレエカンパニーで活躍する涌田美紀が現在ロサンゼルス・バレエのゲストプリンシパルなどで活躍する清水健太と『眠れる森の美女』よりグラン・パ・ド・ドゥを披露した。この2人の踊りは、とにかく舞台にいる間じゅう、途切れることなくずっと美しい。男らしくダイナミックな清水の王子、愛らしく気品を感じさせる涌田のオーロラ、とても素晴らしかった。

osaka1408a_06.jpg 『シルヴィア』撮影:田中 聡(テス大阪) osaka1408a_09.jpg 『海賊』撮影:金原優美(テス大阪)
osaka1408a_12.jpg 『眠れる森の美女』撮影:田中 聡(テス大阪)

そして、夜の部『コッペリア』全幕。スワニルダ&フランツは、ヒューストン・バレエ、ソリストの飯島望未と谷桃子バレエ団プリンシパルの三木雄馬。改訂振付は宗田静子と岡田兼宜、キャラクター指導をアンドレイ・ジェーシチが行った。岡田はコッペリウスも熱演。フランツの三木は日本で観る機会も多く良いダンサーだと常々思っているが、飯島の踊りを腰を据えて観たのは初めて。顔が小さく手脚が長い理想的なバレリーナ体型、だが、そんな恵まれた身体の条件に甘んじることなく、パも正確。動きの止まり方もフワッと美しく、加えて演技が自然なことにも好感が持てた。表情豊かでチャーミング、そのチャーミングさはフランツの三木とも良く合っていた。友人たちや各ソリストも粒ぞろいで見応えがある満足のいく舞台だった。
(2014年7月12日 あましんアルカイックホール)

osaka1408a_17.jpg 『コッペリア』撮影:田中 聡(テス大阪) osaka1408a_20.jpg 『コッペリア』撮影:金原優美(テス大阪)
osaka1408a_21.jpg osaka1408a_24.jpg 『コッペリア』撮影:田中 聡(テス大阪)
osaka1408a_14.jpg 『コッペリア』撮影:田中 聡(テス大阪)