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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2013.12.10]
From Osaka -大阪-

江口乙矢生誕100年記念公演「生還~わが愛、この道をゆく~」が多くの団体と共に開催

江口乙矢・須美子・滿典舞踊研究所
『太陽の旅』江口乙矢:振付、『太鼓』『吠える狼─ダンス野郎!! 峠はまだか』江口乙矢、江口須美子:振付、『祭禮ー現し身の章ー』江口滿典、ほか

大阪・中之島のフェスティバルホールが4年あまりの建て替え期間を経て、今年4月にリニューアルオープンしたことをご存じの方は多いだろう。その旧フェスティバルホールで昭和33年(1958年)から毎年、半世紀にもわたって公演を続けてきた江口舞踊団が、今年また、この真新しいホールで公演を行った。平成16年に93歳で永眠した江口乙矢が生きていれば、この建て替え期間中に100歳を迎えているということで、江口乙矢生誕100年記念公演「生還〜わが愛、この道をゆく〜」と題した公演だ。
この公演には、江口乙矢・須美子・滿典舞踊団だけではなく、縁ある全国のモダンダンス団体や本田道子バレエ団、市川恵子・帝塚山フラメンコ舞踊団、カオヒナニ森重 フラダンススタジオといった別ジャンルの舞踊団体も多数出演して舞台を盛り上げた。

osaka1312c_2197.jpg 『祭禮ー現し身の章ー』
撮影:正路隆文(テス大阪)

江口乙矢・須美子・滿典舞踊団は、まず1部で、江口乙矢による雄大な宇宙に思いを馳せるナレーションが印象的な『太陽の旅』(振付:江口乙矢)、日本の祭りを舞台に上げた『太鼓』(振付:江口乙矢・江口須美子)、それに真っ赤な衣装での力強い群舞『吠える狼─ダンス野郎!! 峠はまだか』(振付:江口乙矢・江口須美子)を上演。後半2部、さまざまな団体の上演の終盤、花輪洋治が自作『The Rose』を踊ったのが印象に残った。江口乙矢に捧げる一輪のバラとダンス、想いがセンス良く伝わった。その後は、若くして永眠してしまった息子・滿典の作品で『祭禮ー現し身の章ー』。長年、この舞踊団で活躍して来た鈴木由美子と須田玉恵を中心とした群舞。鈴木はスタイルがよくなめらかな動きが美しい。清々しい終わり方の作品。その後、江口須美子が自作『紅ほのか』を踊った。少女のような無邪気さを感じさせる踊りだった。そしてラストは、大きな舞台いっぱいの映像での江口乙矢と須美子の『雪』(振付:江口乙矢・江口須美子)、『〜生還〜「雪」』と題して上映された。日本の風土を大切に作品を創り、踊り続けてきた来た方に想いを馳せた。
(2013年10月20日 フェスティバルホール)

osaka1312c_2085.jpg 『The Rose』撮影:正路隆文(テス大阪) osaka1312c_2336.jpg 『紅ほのか』撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1312c_8029.jpg 『太陽の旅』撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1312c_8031.jpg 『太鼓』撮影:岡村昌夫(テス大阪) 
osaka1312c_2396.jpg カーテンコール 撮影:正路隆文(テス大阪)