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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2013.12.10]

多様な踊りが楽しめた大阪バレエカンパニー『ワルプルギスの夜』『アルレキナーダ』ほか

大阪バレエカンパニー
『ワルプルギスの夜』『アレルキナーダ』ワジム・デスニツキー:振付、田上世津子:再振付、他

今年の大阪バレエカンパニーの公演は、『ワルプルギスの夜』と『アルレキナーダ』、それにその間にバレエコンサートを挟み、多様な演目を楽しめる内容。

osaka1312b_0072.jpg 撮影:金原優美(テス大阪) 

幕開けにまず上演されたのは『ワルプルギスの夜』。とにかく引き込まれたのはシャーマン(巫女)役の安積瑠璃子。大輪の花のように華やか、彼女が現れるだけでその周囲まで光り輝くような存在感があり、バレエ・テクニックも高い。テクニックと言えば、パン(牧畜の神)役の末原雅広も素晴らしかった。きちんとしたバレエの基礎を守りながら伸び伸びとなめらか。また、バッカス(酒の神)役のアンドリュー・エルフィンストンも優しくナチュラルな雰囲気で好感が持てた。ニンフ(精霊)の3人(小畑裕華里、小城実央、宮本瞳)やコール・ド・バレエ含め、演目全体がとても良い仕上がりだったと思う。
続くバレエコンサートでは、まず、実力あるダンサーたち(楠本理江香、松本真由美、平林万里、大川杏菜)による『パ・ド・カトル』。そして、山下摩耶と末松大輔を中心に『サタネラ』よりパ・ド・ドゥ。山下は、こういうコケティッシュな雰囲気がよく似合う。安積瑠璃子と山本庸督による『シェヘラザード』よりパ・ド・ドゥは、安積の日本人離れした長身を活かした堂々とした踊り、とても楽しそうなイキイキとした表情で誘惑する様子が印象に残った。欲を言うなら、もう少し大人の憂いのようなものが出るとさらに良くなるような気がする。  
ラストは『アレルキナーダ』。これはとにかく、アレルキン役の青木崇の観客を惹きつけ物語に自然に誘う演技、それぞれのシーンで変化する心情をきちんと表現した踊りがとても良かった。加えて、コロンビーヌ役の山下摩耶と青木の2人ともがとても高いテクニックを持ったダンサーなので、美しいトゥールやジャンプといったテクニックそのものも充分に楽しめた。他に、ピエレッタ役の大川玉沙、ピエロ役の上月佑馬、妖精役の小澤侑貴子など目を引くソリストたちがいたことも書き添えたい。
(2013年10月19日 八尾市文化会館プリズム大ホール)

 

osaka1312b_0637.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1312b_0802.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1312b_0866.jpg 撮影:金原優美(テス大阪) osaka1312b_0102.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1312b_0164.jpg 撮影:金原優美(テス大阪)   osaka1312b_0255.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) 
osaka1312b_0411.jpg 撮影:岡村昌夫