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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2013.03.11]
From Osaka -大阪-

関西のソリストたちが活躍した第40回バレエ芸術劇場『ドン・キホーテ』

日本バレエ協会関西支部
『ドン・キホーテ』演出:田中祥次、振付:石川惠己、橘照代、田上世津子

毎年、この時期恒例のバレエ協会関西支部主催バレエ芸術劇場。今年、ちょうど40回目を迎えて『ドン・キホーテ』の公演が行われた。
主役、キトリ&バジルを踊ったのは、法村珠里&青木崇。さまざまな作品の主役を踊っている法村だが、私は個人的に、現在の彼女に一番よく合うのは、このキトリ役ではないかと思う。天性の“華”を活かして、スペイン娘らしい婀娜っぽさのようなものも感じさせ、スケールの大きな魅力で踊りきった。
青木もシャープな回転など高いテクニックを存分に披露しながら、チャーミングな魅力を自然に出して王子役などとは違うバジルの魅力を楽しませてくれた。

osaka1303b_0224.jpg 撮影:金原優美(テス大阪)

脇を固めたダンサーたちも良かった。町の踊り子役の安積瑠璃子はエスパーダ役のアンドリュー・エルフィンストンをパートナーに、長身を活かしながら柔らかさも持った踊り。色白で大きな目、とても美しいと感じた。実は以前から、関西在住で長身のダンサーどうしということで、この二人が組んで踊ると良いのではと想像していたのだが、それが現実になってなんだか嬉しい。
キトリの友人を踊ったのは、谷吹知早斗と山下摩耶。山下の高いテクニックを活かした踊り、谷吹の丁寧な脚使いでの香りを持った踊り、ともに良い。ジプシーの中心、上杉真由と上月佑馬それぞれの迫力を持った踊りも良かったし、夢の場も、森の女王の松本真由美のやさしげでラインの美しい踊り、顔が小さくて手脚が長い塩谷綾菜のキューピットが目を引いた。また、居酒屋の場面、メルセデスを踊った楠本理江香は、激しい動きの中に大人の色香を漂わせた深い感情がこもる踊りで印象的。
『ドン・キホーテ』はさまざまなタイプの役柄が登場する演目だが、適材適所の配役で、あらためて関西には主役だけでなく、良いソリストが多いと実感する舞台となった。
(2013年2月3日 グランキューブ大阪)

osaka1303b_0433.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1303b_1116.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1303b_0578.jpg 撮影:金原優美(テス大阪)  osaka1303b_0628.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1303b_0895.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1303b_0979.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1303b_1142.jpg 撮影:金原優美(テス大阪)  osaka1303b_8029.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)