ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2012.12.10]
From Osaka -大阪-

19世紀末にクーデンホーフ伯爵と結婚し、ヨーロッパに渡った日本女性を描いた『みつこ』

桧垣バレエ団
『みつこ』小西裕紀子:演出・振付

1998年に初演、2004年の文化庁芸術祭大賞を受賞し、その後、ドイツ公演でも上演しているこのバレエ団の代表的なオリジナル演目『みつこ』の再演。再演と言っても、今回観て、2004年に観た時とかなり変わっている、手を入れられていることに驚いた。

osaka1212b_07.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

19世紀末に、オーストリア・ハンガリー代理大使のハインリッヒ・クーデンホーフ伯爵と結婚し、ヨーロッパに渡った日本女性みつこを描いた作品。以前は、出会いからヨーロッパに渡り、晩年に日本を懐かしみ・・・という比較的シンプルな構成だったように記憶しているのだが、今回は、出会いの後、愛を育むコンテンポラリー・バレエ的なシーンが充実していたり、ヨーロッパで夫の死後、子供たちが成長しての人間模様(ハンスの第一次世界大戦出兵、リチャードの女優との恋など)がプラスされて深みのある構成となっていた。

みつこ役の小西裕紀子は、演出・振付も手がけただけあって、この作品について深く掘り下げた上で演じていることが分かる踊り。ていねいな踊りからは日本人の美点もにじみ出ているように思えた。成長した子供たちとの関係に悩む後半については、舞台表現が難しいところだと思うが、人生経験を経たベテランだからこそできるのだろうと感じさせる表現を見せてくれた。
また、脇では、ゲストで女将や女優を演じた楠本理江香が、特に女優役で大人の香りたっぷりの堂々とした魅力ある踊りを見せてくれて印象に残った。
(2012年10月26日 奈良県文化会館国際ホール)

osaka1212b_01.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1212b_02.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1212b_03.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1212b_04.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1212b_05.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1212b_06.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)