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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2012.10.10]
From Osaka -大阪-

日中友好文化交流特別公演に貞松・浜田バレエ団が中国北京都市歌舞団と共演

貞松・浜田バレエ団
『セーラーズ・セイリング』貞松正一郎振付、『ボレロ~祭り~』貞松融振付ほか

これまでに中国で公演を行って好評を博すなど、中国と縁の深い貞松・浜田バレエ団。今回、中国北京都市歌舞団と力を合わせた日中友好文化交流特別公演が、8月16日に神戸文化ホール、18日に兵庫県立芸術文化センター、19日に龍野市の赤とんぼホールと3か所で行われ、私は18日の公演を観た。
中国北京都市歌舞団の『ジャスミンの踊り(茉莉花)』で幕開け、2つの団体が、ほぼ交互に作品を上演してゆく形。歌舞団は美しいスタイルの女性が揃い、華やかな演出・衣装の演目が多く、ショー的なきらびやかさで楽しませるものが多かった。

貞松・浜田バレエ団は、まず、阪神・淡路大震災後に「がんばろう神戸」の思いを込めて貞松正一郎が振付けた『セーラーズ・セイリング』を、ラストの手旗信号を“日中友好”というメッセージを表す形で上演。
また、瀬島五月&アンドリュー・エルフィンストンがオデット&王子、大門智がロッドバルトで『白鳥の湖』の2幕と4幕からのハイライトを上演した。主役2人のグラン・アダージオが時間の都合か若干カットされてすべて観られないことなどが個人的には物足りなく感じる気もしたが、時間的にかなりコンパクトにまとめながらストーリー性も大切にした形で好感が持てた。
ラストには、貞松融振付の『ボレロ~祭り~』。ラヴェルの曲へのオリジナル振付だが、あらためて、良いソリストが何人もいることを実感する出来。武藤天華の存在感がありながら、少年のような純粋さも感じさせる踊り、正木志保のスキッとしたシャープな強さ、瀬島五月の、先ほどのたおやかなオデットとは別人のような恍惚とした笑みを浮かべての強いオーラ、本当に引き込まれた。そしてそこから、赤いタスキを掛けてうちわを持っての楽しげな祭りへ。
フィナーレには中国北京都市歌舞団のダンサーたちも加わって、日中の友情を感じさせて幕を閉じた。
(2012年8月18日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール)

osaka1210a_0312.jpg 撮影:テス大阪 osaka1210a_0699.jpg 撮影:テス大阪
osaka1210a_8038.jpg 撮影:テス大阪 osaka1210a_0758.jpg 撮影:テス大阪