ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2012.04.10]
From Osaka -大阪-

子供たちも参加したみんなで創るチャリティバレエコンサート『シンデレラ』

総合プロデュース:やすなみずほ
主催:滋賀洋舞協会、(財)守山市文化体育振興事業団

東北大震災からちょうど一年のこの日、滋賀県の守山で、滋賀洋舞協会からオーディションで選ばれた子供たちによるチャリティ・バレエ・コンサートが開かれた。やすなみずほがプロデュースしたこのコンサート、子供たちはただ舞台に出演しただけではない。会場入り口でのチケットもぎりやお客様案内、場内アナウンスも子供たち。さらには、全体を組み合わせて演出したのは、やすなだが、ワークショップを重ねて振付も子供たちが行ったそう。今回の演目は『シンデレラ』で、基本的にクラシック・バレエのパで創られていたのだが、ワークショップの参加者で創り上げて舞台に載せるという手法はコンテンポラリー・ダンスの世界ではかなり広がって来ているものの、クラシックではほとんど見かけないように思う。実験的な意味でも、とても興味深い試みだと思った。
そんな子供たちが創った『シンデレラ』、45分程度とコンパクトにまとめられた作品で、主要キャストなど一部キャストを変えて、13時と15時の二回公演、私は両方を観た。13時は小学校五年生の林原愛がシンデレラ、15時は中学2年生の中川瑠華がシンデレラということで、身体の大きさもバレエの技量もまったく違う2人だが、まったく同じ振付での上演。初々しく可愛らしい林原、伸びやかにバレエの美しさをみせてさすがだと思わせた中川と、同じ振りの印象がガラッと変わることも面白かった。
この公演、東北へ義援金を送るチャリティだけでなく、地元の方々への何かしたいと、近隣のお店等から一万五千円ずつの協賛を募り、それをチケット代に充当して老人福祉施設や児童養護施設の入所者を招待。数十人の方々がそれで来場し、初めてバレエを観たと喜んでいらっしゃる姿を目にした。経費的にも続けて行ける方法をきちんと考えて、その上で新しいお客様に広めること、さまざまな新しい試みに挑戦することに積極的──そんな運営方法に頼もしさを感じた。これからの企画にも期待したい。
(2012年3月11日 守山文化ホール・小ホール)

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