ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2012.01.10]
From Osaka -大阪-

女性だけのダンスグループによる多様な作品構成Momo Diri Marble+

振付:サイトウマコト『cell』『七つの墓』、振付:堀内充『Portrait of memory』、振付:村上麻理絵(『dirippo』 Momo Diri Marble+

大阪芸術大学の卒業生や、サイトウマコトの元でコンテンポラリー・ダンスを学んでいるダンサーが集まって結成された、女性ばかりのグループMomo Diri Marbleの公演を観た。結成3年の今回の舞台、3日間で5公演行われ、7つの作品のなかから、それぞれ4作品をピックアップして上演するという形で行われた。

osaka1201d01.jpg 『Portrait of memory』撮影:山下一夫

私が観たのは11日13時の公演。まず始めに上演されたのは、村上麻理絵振付の『dirippo』。カラフルな布で作ったヒモを巻き付けて作ったスカートのような衣裳、途中でほどけていくそのオリジナルな衣裳の女性達と黒いTシャツに白っぽいパンツとシンプルな姿の大前光市が踊る。ダンスの基礎が入った動きで、全体としてひとつのオブジェのようになるなど、シンプルな舞台上でのさまざまな視覚的変化が面白かった。
次はサイトウマコト振付で丸井知世が踊った『cell』。1.8m四方くらいだろうか、四角くライトで区切られた中でのダンス。閉じこめられたように、いろんな空間に手を伸ばし、壁を探り遠くを探ろうとする。外を触ろうとしつつ、自分自身を捜しているような……と、そんな風に思えた。
3作目は、堀内充振付の『Portrait of memory』で樋口未芳子が踊った。エンジのロングスカートで踊る女性らしいダンス。美しい想い出に浸ったり、激しい感情が表出したり、どこか懐かしいダンス。
ラストの4作目は、どの回も共通して最後に踊られた作品でサイトウマコト振付の『七つの墓』。Momodiri Marble の、北原真紀、長尾奈美、樋口未芳子、丸井知世、村上麻理絵の5人で踊られた。黒3人、白2人のシンプルな衣裳で、シンメトリーだったり、伝言ゲームのように順に伝えていくような動きだったり、ある意味、幾何学的とも言える動きが繰り広げられていく。そして、後半、倒れた人の人型を黒い舞台の上にチョークで型どり、それがどんどんラクガキになっていく。全員がチョークでラクガキを始める頃には、それぞれが自分そのままの想いをさらけだしているような……。そして、男声の英語の歌詞で歌われるメロディーに乗って、5人が酔うように踊る。どこか挑戦的で、そうあることを楽しんでいるようなダンス……。この雰囲気がMomodiri Marbleのカラー、少なくとも今の大きな魅力、と、そんな気がした。
(2011年12月11日 LOXODONTA BLAVK )

osaka1201d02.jpg 『dirippo』撮影:山下一夫 osaka1201d03.jpg 『dirippo』撮影:山下一夫
osaka1201d04.jpg 『dirippo』撮影:山下一夫 osaka1201d05.jpg 『七つの墓』撮影:山下一夫
osaka1201d06.jpg 『dirippo』撮影:山下一夫 osaka1201d07.jpg 『cell』撮影:山下一夫