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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2011.08.10]
From Osaka -大阪-

シンプルな構成だが、配慮が行き届いた深川秀夫の『ガラスの靴』

演出・振付:深川秀夫『ガラスの靴 シンデレラ物語より』他
波多野澄子バレエ研究所
osaka1108a21.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

可愛らしい子供たちによる『コンセルヴァトワール』で幕を開けた舞台、メインは最後に上演された深川秀夫振付の『ガラスの靴 シンデレラ物語より』だ。
2002年に深川秀夫が、この波多野澄子バレエ研究所の公演のために振付けた『シンデレラ物語』全幕をもとに、踊りのシーンを繋いで1時間ほどにしたダイジェスト版。
「シンデレラ」のお話は誰でも知っているということもあり、ほぼ踊りだけで繋がってコンパクトになっていても、ストーリーは問題なく追うことが出来た。大道具などもダイジェストということでシンプルな構成であるにも関わらず、照明や衣装などで視覚的にもとてもロマンティックに仕上がっていたのはさすがに深川演出。

osaka1108a03.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

主役シンデレラを踊ったのは藤井真理子。知性を感じさせ、シンデレラらしい健気さが表現できている上に華があり、シーンによって夢見るようなキラキラした魅力も見せてくれた。王子はベテランの大寺資二で優しい雰囲気が良い。
今回、王子の友人役2人のうちの吉田旭がゲネプロ中に怪我。当日急遽、他所でリハーサル中の窪田弘樹が呼ばれて、森充生とともに出演した。窪田は1年前に同じ役を踊った経験があったようだが、急なことにも関わらず、まったく観客にトラブルを感じさせない舞台になっていたのはやはりプロ。
他に、バレエ団のヴェテラン羽田佐貴子が演じた継母をはじめ、池田佳子の義姉、辻未来の義妹がとてもコミカルに物語をよく表現していて、さすがに深川演出の作品を何度も踊ってきているダンサーは作品の特徴を掴んで表すことが上手いなと感じた。また、仙女(佐々木加奈)や四季の精(岡元ひかる、毛利美咲、竹中美佳、久木田結)を観て、次の世代にもそれぞれの個性を持ったダンサーが育ちつつあることも感じた。
(2011年7月21日 神戸文化ホール大ホール)

osaka1108a01.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1108a07.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1108a10.jpg 撮影:田中聡(テス大阪) osaka1108a11.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1108a15.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1108a25.jpg 撮影:田中聡(テス大阪)