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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2010.09.10]
From Osaka -大阪-

福岡雄大、山本隆之、佐々木大恵谷彰など豪華キャストの『コッペリア』

演出・振付:矢上久留美、矢上恵子「クラシックバレエとコンテンポラリーダンスの夕べ」
K★バレエスタジオ
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山本隆之をはじめ、新国立劇場バレエ団で活躍する多くのダンサーを育て、主宰3姉妹の3女である矢上恵子がコンテンポラリーの振付で注目されるK★バレエスタジオ。今回行われた舞台はクラシックが『コッペリア』、コンテンポラリー・ダンスが『A Midsummer Night's Dream』、どちらも物語のある作品から。

『コッペリア』でスワニルダ&フランツは、吉田千智&福岡雄大。吉田はスラッとした恵まれた体型での基本を大切にした正確さにプラスして、可愛らしさも持つのが良い。ヴァリエーションはジャンプよりもラインを見せる振りで、彼女によくあっていた。

また、福岡は他の舞台でも感じるが、いつのまにかすっかりノーブルな雰囲気を身にまとえるようになっていた。フランツは王子のようなノーブルさとはまた違った役柄だが、無邪気な青年とノーブルな王子、その間の自由な位置に身を置き、行き来できるダンサーになってきたのではないかという気がする。ディベルティスマンのソリストもそれぞれ適役で、「祈り」を福岡絋也と踊った井本世奈は、素直な動きに香りたつような雰囲気を持った踊りで興味深かった。
ちなみに、市長は品のある人だなぁと思ったら、山本隆之。フランツの友人の1人として佐々木大が踊っていたり、とにかく贅沢なキャスティングだ。

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そして、コンテンポラリー『A Midsummer Night's Dream』は、恵谷彰をパックとして中心に描いた“真夏の夜の夢”。このバレエと言えばメンデルスゾーンの音楽が頭に浮かぶが、幕開けにいきなり、その結構行進曲、驚いて一気に舞台に引きこまれた。そしてとにかく恵谷の魅力。彼はそんじょそこらのプリンシパルよりも良い踊りをするレベルの高いダンサー、キャラクター的に王子タイプではなく、ピエロなどテクニックを活かす役柄につくことが多い人。この作品は、そんな彼のバレエの実力をセンス良く活かして、作品を率いる存在としての力を引き出していたと思う。
フィナーレでは、マイケル・ジャクソン的な踊りが繰り広げられ、楽しむ中、幕が閉じられた。
(2010年8月14日 吹田・メイシアター)

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写真:(C) OFFICE URANUS-オフィスウラノス-
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