ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2011.12.12]
From Nagoya -名古屋-

将来が大いに期待される佐々部佳代&中弥智博の『ジゼル』

振付:篠原聖一『ジゼル』
松岡伶子バレエ団

主要キャストを変えて2日間行われた松岡伶子バレエ団の『ジゼル』。私が観た22日のジゼル&アルブレヒトは、佐々部佳代&中弥智博。佐々部は昨年の『白鳥の湖』公演でのオデットについでの主役、中弥は初主役というフレッシュな2人だ。ちなみに翌23日は、現在このバレエ団を代表する存在と言えそうな伊藤優花と碓氷悠太が主役を務めた。

nagoya1112c03.jpg 撮影:むらはし和明

若々しい笑顔で登場した中弥のアルブレヒトは、無邪気な青年という感じで好感が持てる。そして、佐々部のジゼルは自然な表情で清楚、加えて身体のラインやポアントの使い方がとても美しく、足音がほとんどしないのがまた素晴らしい。1幕のヴァリエーションで自然な余韻を残したのも良かった。
篠原聖一の振付は、ジゼルがアルブレヒトにバチルドからもらったペンダントを無邪気に見せると、アルブレヒトの表情が曇るなど、自然にストーリーを伝えるような細かい工夫がさまざまに凝らされていたのが良かった。また、ワルツのあとにオリジナルのジゼルとアルブレヒトのパ・ド・ドゥが挿入されており、その美しくも憂いを含んだ踊りは、その後を少し暗示しているように思えて印象深かった。
2幕、コール・ド・バレエのアラベスクが90度より少し高めのラインで揃っているのが花びらのようで、溜息が出るような美しさ。そして、主役の2人も高いテクニックで想いのこもった踊りを見せてくれた。2幕は、ダンサーの成長に応じて深みが増していくものだといつもつくづく思う。そういう意味では、この2人はこの後きっと、回を重ねる毎にさらなる高みへ成長していくのだろう。良いものを持った2人だから、それもとても楽しみだ。
(10月22日 愛知県芸術劇場大ホール)

nagoya1112c01.jpg 撮影:むらはし和明 nagoya1112c02.jpg 撮影:むらはし和明
nagoya1112c04.jpg 撮影:むらはし和明 nagoya1112c05.jpg 撮影:むらはし和明
nagoya1112c06.jpg 撮影:むらはし和明 nagoya1112c07.jpg 撮影:むらはし和明
nagoya1112c08.jpg 撮影:むらはし和明