ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2009.05.11]

コフトンが振付けた『シュトラウスフェスティバル』他 「中部にバレエを育てる会」

ワレリー・コフトン振付『シュトラウスフェスティバル』他
「中部にバレエを育てる会」名古屋シティバレエ団
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越智實のプロデュースで、1981年から続けられている「中部にバレエを育てる会」。ちょうど25年目を迎える今回、はじめて鑑賞した。
前半は、参加の8団体がそれぞれ小作品を披露。成瀬ひろみバレエスタジオの『チャルダッシュ』、越智インターナショナルバレエの『パキータ』、由子バレエアートスクールの『女神たちの詩』、竹内外恵バレエ教室の『くるみ割り人形』より雪の情景、佐々智恵子バレエ団の『Le Debutante』〈舞踏会の前夜〉、市岡バレエ団の『3つの踊り』、小山みどりバレエ団の『シンデレラ』より、市川せつ子バレエ団の『ロッシーニ組曲』、踊りのレベルはさまざまだが、それぞれ出演者の特徴を活かす工夫が感じられ、ヴァラエティに富んだ構成だった。
そんな出演団体からのオーディションで選ばれたメンバーによって踊られたのがメインプログラム。この催しの初期の頃から振り返れば、小川亜矢子、関直人、漆原宏樹、笹本公江……といった実力ある方々が歴代の振付を担当している。

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ここ数年は、2005年に逝去したウクライナを代表する往年のダンサーであり、教師、演出振付も数多く手掛けたワレリー・コフトンの作品が続いている。今回も、コフトンが越智久美子と仕事を重ねる中で、「彼女の持つ叙情性、キャラクター、ロマンティシズムを同時に観せたい」と2000年に振付けた『シュトラウスフェスティバル』が上演された。この作品は、ウクライナの首都キエフでも上演されている。

さすがに、選ばれたメンバーでということで、コール・ド・バレエの隅々まで魅力を持つダンサーたち。音楽はタイトルで分かるようにヨハン・シュトラウス。
“舞踏会で恋に落ちる”という、さりげなくもドラマティックな内容を、越智久美子がワディム・ソロマハとともに、大人だからこその押さえた表現で気品を持って踊り、舞台に引き込んでくれた。越智友則のアラセゴン・トゥールなどのバレエテクニック、また、ウクライナダンスのステップがさりげなく織り込まれているなど、コフトンが振付けたからこそかと思える特徴もあり、構成に変化もあって楽しめるものだった。
(2009年3月28日 名古屋市芸術創造センター)

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