ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 最新の記事

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 月別アーカイブ

すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2008.03.10]
From Osaka -大阪-

北山大西バレエ第8回リサイタル

『ドン・キホーテ』
 北山大西バレエの舞台は、何度観ても子供たちの目にも止まらない速い回転技などのテクニックに驚き、眼を奪われる。今年もそんな楽しみや驚きと、そしてまた別に、若手ダンサーの入り口にさしかかって表現を模索している、成長の途上にある踊りも観ることが出来た。

 幕開けは8人の女性での『シンフォニカ』(振付:大西縁)。白いチュチュでタンバリンを持ち、全員でトリプル・ピルエットや、大きなジャンプの後ろの脚でタンバリンを打ったり、テクニックを楽しませてくれた。音楽監督の井上善日居のギターソロを挟んで、2007年度コンクール入賞者によるエキジビジョン。小さな子もおしゃまでハツラツとしているのが印象的。そしてやはり、回転技が得意な子が多い。

 クラウン・ジンのショーの後は3つのグラン・パ・ド・ドゥ。『エスメラルダ』よりグラン・パ・ド・ドゥを踊ったのは黄愛奈と秋定信哉。黄はアダージオでは、体が大きくなる途中のとまどいがあるのかーーと思わせる部分があったが、その後は得意のテクニックを生き生きと披露。『ドン・キホーテ』よりグラン・パ・ド・ドゥは、的場涼香と沖潮隆之。ノビノビとバリエーションをこなし、回転も自由自在という感じ。

 『チャイコフスキー パ・ド・ドゥ』は、美羽礼加と佐々木大。美羽もやはりテクニックを持つ人、それに加えて作品の雰囲気をよく掴もうとしているのが感じられるので、次の段階に飛躍する可能性を持っている人だという気がする。この踊りで少し気になったのは、アダージオの優しげな滑らかさの中での多回転が音から離れた様な違和感を感じさせる部分があったことと、後ろホリゾントのライトの模様がキツ過ぎて雰囲気を壊しかねないと感じたこと。ところで、ここで佐々木大の踊りを久しぶりに観たが、軽さと速さを兼ね備えたアントルシャは鮮やかで、全体に爽やかさがあり、さすがにとても良かった。

 ラストは『SAVANNAH SUNRISE』 。原振付:高谷大一、振付・指導:大西縁、振付・指導・音楽:北山大介での作品。アフリカンなダンスを、さまざまな踊りのレベルの子供たちがともに踊り、幕を閉じた。
(1月20日 大阪国際交流センター大ホール)

『シンフォニカ』エキジビジョン『エスメラルダ』
『チャイコフスキー パ・ド・ドゥ』『SAVANNAH SUNRISE』『SAVANNAH SUNRISE』