ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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ブルーシャ西村 text by BRUIXA NISHIMURA 
[2016.02.10]

アートとヴィジョンを通してストーリーを語るコンテンポラリー・ダンス、アーバン・ブッシュ・ウィメン

Urban Bush Women アーバン・ブッシュ・ウィメン
“Walking with ‘Trane” choreographed by Founding Artistic Director Jawole Willa Jo Zollar unless otherwise noted.
『ウォーキング・ウィズ・トレーン』ジャオル・ウィラ、ジョー・ゾラーほか:振付

12月9日から12日まで、BAMにて、アーバン・ブッシュ・ウィメンの『ウォーキング・ウィズ・トレーン』の公演がありました。創始者のビジョニングパートナーはJawole Willa 、Jo Zollarです。振付は、Jawole Willa 、Jo Zollar、Samantha Speisとカンパニーです。出演ダンサーは8名で、休憩を1度はさんで1時間半の公演でした。
アーバン・ブッシュ・ウィメンは1984年にゾラ―によって立ち上げられたダンスカンパニーです。芸術監督ゾラ―の演出によって、ニューヨークを中心に公演をしていて、アメリカ国内、海外にもツアーをしています。受賞歴も多数です。アートとビジョンを通じてストーリーを語るコンテンポラリー・ダンスです。ダンス、音楽、文字、歴史、文化、アフリカン・ディアスポラのスピリチュアルな伝統を織り交ぜています。

ny1602c_01.jpg photo/Julieta Cervantes(すべて)

舞台の前方いっぱいに薄いスクリーンが張られていて、そこに時々映像が映っていました。
セリフもあり、途中長い間歌うところもあり、黒人ピアニストが生演奏したり、ダンスというよりも演劇の要素が強い作品でした。タップダンスのような動きを裸足で踊っているところもありました。でも出演ダンサーたちは全員、ダンス教育を受けたダンサーばかりです。同時に舞台上に出ていて、それぞれバラバラな動きをし続けているシーンが多かく、全体に激しく踊るところと静かにじっとしているところ、セリフを言うところなど、動きにメリハリ、強弱をつけていました。
黒人女性たちなど有色人種が多いカンパニーで、黒人のダンスらしくお尻をフリフリし続けたり、手足をカクカク動かし続けたりしていました。

最後はリズムが早くなり、7人で踊り、全員バラバラな動きで狂ったように早く激しく踊り、とても盛り上がりました。
その後、静かにゆったりとして、皆後ろ向きに1列に並んで、ピアノ演奏が静かになるとともに、ダンサーの動きも静かになり、舞台後方へ1列で全員そろって歩いて消えていき、同時にライトも消えました。その瞬間、すごい拍手でした。この終わり方が劇的でよかったです。
前衛的なダンス作品で、単純には理解しづらくて、ニューヨークらしいダンスカンパニーだと思いました。
(2015年12月10日夜 BAM Harvey Theater)

ny1602c_02.jpg ny1602c_03.jpg
ny1602c_04.jpg photo/Julieta Cervantes(すべて)