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ブルーシャ西村 text by BRUIXA NISHIMURA 
[2013.04.10]

ジャズバンドのライヴで踊った、ミュージカル仕立てのキャバレー・タップ・ダンス

American Tap Dance Foundation アメリカン・タップ・ダンス・ファンデーション
“Rhythm Is Our Business” Artistic Direction and Choreography : Derick K. Grant, additional choreography : Dormeshia Sumbry-Edwards, Joseph Wiggan
『リズム・イズ・アワー・ビジネス』芸術監督&振付:デリック K. グラント 振付補助:ドーメシア・サンブリー・エドワーズ、ジョセフ・ウィガン

3月19日から21日まで、アメリカン・タップ・ダンス・ファンデーションによる、「リズム・イズ・アワー・ビジネス」の公演が、ザ・シアター・アット・ザ・14ストリートYでありました。これは1920年代風のキャバレー・タップ・ダンスのショーです。

ny1304b_7603.jpg photo/ Amanda Gentile

アメリカン・タップ・ダンス・ファンデーション(ATDF)は、ニューヨークにあるタップダンスのNPO組織です。毎年、タップ・ダンス・フェスティバルのタップ・シティーを催しています。
タップダンスの中心地のニューヨークならではの公演です。世界レベルの実力を持つタップダンサー、デリック K. グラントが芸術監督と振付を、やはり世界的なタップダンサーであるドーメシア・サンブリー・エドワーズとジョセフ・ウィガンが振付のアシスタントに加わった作品です。そのため、現在同時進行の生きたタップダンスを拝見できました。
伝統的過ぎずコマーシャル過ぎないもので、ジャズバンドの生演奏と歌手による歌もついて豪華です。本来のタップダンスらしい、音楽の生演奏とダンスが一体となったショーでした。
ストーリー性があるもので、ところどころセリフ付きです。1時間ちょっとのノンストップの作品で、歌、演劇、タップダンスがつながって展開していき、ミュージカル仕立てになっているショーでした。

バンドは “ザ・デューク・エリントン・センター・バンド” の5名で、ピアノ、ベース、ドラムス、トランペット、リードです。オーソドックスなジャズ演奏で、5名なので音が分厚くて、音楽もとても良かったです。
最初は、舞台後方に大きなスクリーンがあって、昔のタップダンスの映像がつなげられて編集されたものが流れていました。
“ザ・シャッフレッツ” という役柄の9名の女性たちはとても若く、1920年代のキャバレー風のセクシーな黒や赤の衣装を着て、早いテンポでオーソドックスなタップダンスを踊りました。彼女たちは全体を通して、時々出てきて踊り、華をそえていました。ほとんどは基本的なステップでしたが、ところどころ早くて難しいステップも入れていて、手や足の振付も加えていました。
彼女たちはオーディションで選ばれた、タップダンスだけではなく他のジャンルのダンサーとして活躍中の人も何名かいます。ですから、手の振りもきれいに踊れていました。
“ザ・スリー・ジャックス”という役の男性3人組は、リズムタップ中心の振付で、速く打つ難しい振付も多く、とても見ごたえがありました。
“ザ・レジェンド”という役柄で、91歳のマーベル・リー(1940年代からニューヨークで活躍した著名なダンサー・女優)が少し出演していました。91歳でも元気で、歌が上手で、少しステップも踏んで踊って、ジョークを言って客席の人々を楽しませていました。
このような、ミュージカル仕立てのタップダンスのショーは、新鮮で面白かったです。タップダンスも、様々な試みをしている様子がうかがえました。
(2013年3月19日夜、ザ・シアター・アット・ザ・14ストリートY)

ny1304b_7872.jpg photo/ Amanda Gentile ny1304b_7788.jpg photo/ Amanda Gentile
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ny1304b_7991.jpg photo/ Amanda Gentile