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マーサ・グラハムを継承すると言われるブグリシの2作品

Buglisi Dance Theatre ブグリシ・ダンス・シアター
Jacqulyn BUGLISI “REQUIEM”, ”LETTERS OF LOVE ON RIPPED PAPER”
ジャクリーン・ブグリシ振付『レクイエム』『レターズ・オブ・ラブ・オン・リップド・ペーパー』
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2月15日から20日まで、ジョイスシアターでブグリシ・ダンス・シアターの公演がありました。芸術監督と振付はジャクリーン・ブグリシです。2つの作品が上演されました。以前インタビューしたダンサー、福田純一も出演しました。彼は今ではカンパニーの中心的存在になっています。

まず『レクイエム』。2001年の作品です。ダンサーは5名で女性だけです。とても衣装が美しく、幻想的でした。
暗闇に薄明かりが差していました。みんなダンサーは舞台上に置かれている箱のようなものの上に座っていて、その箱の上に自分のドレスの長いスソをすっぽりとかぶせていました。座ったまま全員が、上半身と両腕、顔、手先だけを使って動かし続けて踊っていました。みんな両腕と顔を上に向けて、天を仰いでいるような感じです。その様子がとても神秘的でした。
やがて、ダンサーの一人が箱の上に立ち上がり、その上で静かに踊り続け、元通り座りました。次々に一人ずつ、ダンサーが立ち上がって、踊っては入れ替わっていきました。スカートのスソを後ろ側に持ってはためかせたり、ぐるぐる周ったりしていました。厳かで神秘的な感じの静かな作品でした。

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2つ目は『レターズ・オブ・ラブ・オン・リップド・ペーパー』です。これは今回が初演の作品です。
ピアノは生演奏でした。舞台下、客席の前の左端にピアノが置いてあり、演奏していました。ナレーションとピアノが組み合わさっていて、演劇風なパントマイムのような作品でした。男女大勢のダンサーが出演しました。男性も女性も正装のようなきちんとした格好でした。
不規則なリズムのピアノとナレーションに乗って、リズムが無いようなランダムな速さで踊り、身体で表現しつづけていたので、合わせるのが難しそうだなと思いました。ダンスなのですが、パントマイム色が強い、個性的な作品です。演劇を、セリフなしで身体だけで表現したような作品なのです。
福田純一は長いソロやパ・ド・ドゥも多かったです。彼はほぼずっと舞台上に出ずっぱりでした。
とても現代的なニューヨークらしいダンス作品でした。
(2011年2月18日夜  ジョイスシアター)

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photos by Kristin Lodoen Linder
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