ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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皆様、こんにちは。ニューヨークは寒さの峠を越えた様子で、まだ肌寒いですが昼間は暖かくなってきました。1月18日から2月27日まで、ニューヨーク・シティ・バレエの冬の公演期間でしたので、今月もそのレポートをお届けします。

ジャズライブで踊られたスーザン・ストローマンの新作

New York City Ballet ニューヨーク・シティ・バレエ
George Balanchine “Divertiment No.15”
Christopher Wheldon “Polyphonia”
Susan Srtro-an “For the Love of Duke”

2月3日に3つの小品集の公演を観ました。このシーズに初演された作品も含まれています。最後の作品がメインでした。

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まずは『ディヴェルティメント第15番』です。1956年初演の古い作品です。モーツアルトの音楽、ジョージ・バランシン振付で、プリンシパルとソリストは、アシュリー・ボーダー、スターリング・ヒルティン、アナ・ソフィア・シェラー、アビー・スタフォード、ジャニー・テイラー、チェース・フィンレイです。
5つの曲調とシーンで構成されています。最初のアレグロでは上記のプリンシパルとソリストたちと群舞が大勢で早い曲調で踊り、テーマ&ザ・ヴァリエーションでもこの主役の6名と男性2名がそれぞれソロで踊りました。続くメヌエットでは群舞が男女ペアで数組が踊りました。アンダンテでは再び主役の6名と男性2名が踊りました。そしてフィナーレは圧巻で盛り上がりました。

次は『ポリフォニア』。クリストファー・ウィールドン振付作品です。こちらは内容もキャストも先月号でレポートしたものと同じでます。

3曲目は『フォー・ザ・ラブ・オブ・デューク』です。これがこの日のメインで、私が観たかった今シーズンが初演の作品です。(初演日は1月28日)。これは2つの場面で構成されていて、2つともつながったストーリーでした。
音楽はデューク・エリントンとビリー・ストレイホーン作曲です。舞台上の後方でジャズバンドが生演奏をしていたので、音楽のジャズライブとダンスの両方を楽しめました。明るくて楽しい作品です。振付はスーザン・ストローマンです。

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「フランキー&ジョニー・・・アンド・ローズ」は、3名のダンサーが出演しました。ジョニーはアマール・ラマサール、ローズはタイラー・ぺック、フランキーはサラ・メアンズです。2人の女性と1人の男性をめぐる、コミカルな恋愛のストーリーです。
舞台上の真ん中にベンチがあり、そこを中心にして男女が楽しそうに踊り、イチャついてベンチに2人で寝転がって、くっついて重なりました。もう一人女性が出てきて前を通りがかると、ベンチの男性は自分の目の前に要る女性をベンチの後ろへと突き落としてしまいました。そして新しい女性と2人で踊り、また最後にくっついて抱き合いました。そこにさきほど突き落とされた女性が下から起きて出てきて、2人の肩をたたいて、その男性はまた目の前の女性を後ろに突き落としてから、2人で踊りました。
次に、つきおとされたもう一人の女性もはいあがってきて、女性2人と男性1人の3人で踊りました。これはとても楽しそうな雰囲気でした。でもしまいには、男性はこの女性二人になぐられて後ろに突き落とされ、女性2人はお互いに握手しました。

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「ブロッサム・ゴット・キッスド」はそのまま舞台上で真ん中のベンチを中心にして、流れるように続きました。
主役のブロッサムはサヴァンナ・ロウェリー、ザ・ミュージシャンはロバート・フェアチャイルドです。
6名の赤い衣装を着た女性がでてきて、そこに水色のチュチュを着た女性も加わってみんなとベンチに座りましたが、みんなに突き落とされてしまいました。この水色の女性がブロッサム。黒スーツの男性6名も出てきて、女性6名と男性6名のペアで踊り、またそこにさきほどの水色のチュチュの女性が加わろうとしてみますが、仲間はずれにされて入れてもらえません。とうとう水色の女性はベンチに乗せられて、ベンチごと舞台から退場させられてしまいました。
次は6名の赤い衣装の女性達が、とてもキュートでセクシーな踊りをしました。これはステキな振付でした。そして男性6名も再び加わり、6組の男女ペアで楽しそうに踊りました。また遅れて水色の女性も出てきて仲間に加わろうとしますが、入れてもらえません。
でもやがて音楽が静かな曲調に変わり、やっと男性1人と水色の女性1人がペアでロマンティックに踊りました。演劇風で、まるで2人が出会って会話しているような踊りでした。これが一番盛り上がったシーンです。
この女性は水色のチュチュを舞台上で脱ぎ捨てると、中に着ていた赤い短いドレスに変わり、最後は他の6名の赤い衣装の女性達と男性6名と一緒に踊りました。とても激しく、セクシーな踊りでした。男性が女性を上に持ち上げて、遠心力を使って上でグルグルと女性を回すリフトが多くて、見ごたえがありました。とても楽しくなる作品でした。
(2011年2月3日夜、David H. Koch Theater)