ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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皆様、こんにちは。ニューヨークは大雪でとても寒いです。マンハッタンは雪が積もっていて歩道はドロドロなので、ゴム長靴でしか歩けない状態です。そんな季節ですが、いつもと変わらず、バレエ公演は平日でも満席に近いです。むしろ悪天候の時こそダンス公演に行くと、人々はその時間は日常のことを忘れて楽しめるからでしょうね。

新春を飾ったNYCBのバランシン、ウィールドン、ロビンスの小品集

New York City Ballet ニューヨーク・シティー・バレエ
George Balaanchine "Symphony in Three Movements" 
Christopher Wheldon "Polyphonia"
Jerome Robbins "I'm Old Fashoned"
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1月18日から2月27日まで、ニューヨーク・シティ・バレエの冬の公演期間です。
1月26日に3つの小品が上演される公演を観に行きました。

最初に上演された作品は『シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ』です。1972年初演の、ジョージ・バランシン振付作品です。音楽はストラヴィンスキー。プリンシパルとソリストは、スターリング・ヒルティン、サヴァンナ・ロウェリー、アビー・スタフォード、ダニエル・ウルブリヒト、シーン・スオッジ、セバスチャン・マルコヴィッチでした。
衣装は男女とも、シンプルなレオタードとタイツだけで、一流バレエダンサーならではの鍛え抜かれて均整がとれた美しい身体が生かされていました。皆さん、彫刻のようでした。特にニューヨーク・シティ・バレエのダンサーたちはみんな手足が長いスタイルの方々ばかりなのです。

最初、舞台いっぱいに対角線上に大勢の女性ダンサーたちがピシッと一列に並びました。彼らが踊っている前に一組の男女のパ・ド・ドゥがあり、消えると男女5名が出てきて踊りました。
この作品は全体的に元気な感じの振付が多くて、両手を握ってジョギングのようにかけ続けるところが、時々でてきました。
くるくると素速く次々にダンサーたちや場面が入れ替わっていきました。
最後の終わり方がとても印象的でした。中心的なダンサーは男性8名とピンクのレオタードの女性8名が登場して、男女一組で踊ったり離れたりしながら、最終的には8組の男女で同時に踊り、止まって幕が閉じました。このときに次第に舞台の両端のカーテンすれすれのところまで白いレオタードの女性たちが1列ずつ並んで立っていて、そこで手足を動かして簡単な同じ振付で踊っていました。ドミノのように順番にパタパタパタと動いていました。黒いカーテンの両端でわずかに見えている白い女性たちの動きと、舞台真ん中で踊っているカラフルなレオタードの男女8組が、とてもいい組み合わせでした。美しい終わり方でした。

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2曲目は『ポリフォニア』です。2001年1月4日初演で、クリストファー・ウィールドン振付作品です。
衣装はパープルのレオタードが中心でした。音楽はハンガリーの現代音楽の作曲家ジョルジュ・リゲティです。音楽はリズムが無いような感じで、不協和音がずっと続く現代的なものでした。
出演者は8名全員がプリンシパルとソリストたちで、ウェンディ・ウェーラン、テイラー・アングル、タイラー・ぺック、アンドリュー・ヴィエット、テレサ・ライヒェルン、アマール・ラマサール、サラ・メアンズ、チェース・フィンレイでした。
10のシーンで構成されていました。最初、4組の男女が速い曲に乗って、直線的に踊りました。次は静かな曲になり、別の男女ペアに入れ替わりました。印象的だったのは最後で、男性が女性を逆さにリフトして横向きに移動し、女性は足をクロスさせてそれを前後に入れ替え続けていて、そのまま舞台袖に消えていきました。このときは、客席はみんな大笑いして受けていました。
このように順番に男女ペア1組とか3組とかが次々に入れ替わっていき、軽やかに流れるようなリフトを入れた踊りのシーンが続きました。
フィナーレは男女4組全員がでてきて、向かい合って揃った踊りを始めました。速い音楽で軽快です。最後は4組そろって、男性が女性を方の上に横向けの直線でかつぎあげてリフトしました。(女性はフロアーと水平に、頭から胴体手足まですべて直線のように固まったままでした。これは難しい姿勢です)そのようにみんな揃って身体を直線のようにリフトしたまま、幕が閉じました。

3曲目は『アイ・ム・オールド・ファッションド』です。1983年初演の、ジェローム・ロビンズ振付作品です。以前、レポートしたことがあるので、内容が重なる部分は省略します。
出演したプリンシパルとソリストは、レベッカ・クローン、マリア・コウロスキー、ジェニファー・リンジャー、ジャレド・アングル、ロバート・フェアチャイルドです。
これは最初に大きなスクリーンが舞台上に現れて、古い映画の男女のダンスシーンが映し出されました。その映像の中の踊りと同じ振付を、舞台上で大勢の男女ペアが踊りました。女性はトウシューズをはいてました。とてもロマンチックな美しい作品です。
(2011年1月26日 David H. Koch Theater)

(C) Paul Kolnik
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