ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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 皆様、こんにちは。ニューヨークは随分肌寒くなってきました。夜は厚いコートが必要なくらい冷え込みます。日本の皆様も、季節の変わり目なので、お体にはお気をつけ下さいませ。  さて、秋になり、ダンス公演が多く充実しているシーズンになりました。どの公演を観ようか選ぶのに迷うほどです。これから年末にかけて、鑑賞を楽しみにしています。

バレエ・メット・コロンバスの小品集

 9月30日から10月5日まで、ジョイスシアターにて、バレエ・メット・コロンバスの公演がありました。私が鑑賞した日は、10月4日土曜日夜の部です。
 このカンパニーは以前にもレポートしたことがあるもので、オハイオ州のコロンバスを拠点としています。私の好きなカンパニーの一つです。アメリカ国内の15の大きなカンパニーのうちにランキングされており、ここのダンス・アカデミーは、アメリカ国内で5番目に大きな規模のプロフェッショナル・ダンス・トレーニングセンターにランキングしています。1978年からあるカンパニーで、歴史もわりと長いです。現在の芸術監督は、イギリス出身で、英国ロイヤル・バレエスクールで学んだジェラルド・チャールズです。

 今回の公演は7つの小品集でした。作品の振付家は様々でした。以前に鑑賞した公演の中で上演されたことがある作品も含まれていました。本格的なクラシック・バレエ・ベースのコンテンポラリーなので、見応えがありました。ダンサーたちは肉体が鍛えぬかれていて、レベルがとても高かったです。

 最初の『AD インフィニタム』は、2007年の作品で、ジミー・オラント振付のものです。サイモン&ガーファンクルの曲にのって、音楽のリズムとメロディーにとてもよく合っている踊りでした。曲は次々に変わって、それに合わせてシーンも変わっていきました。流れるようななめらかな振付で、途中、ダンサーたちが床に寝そべって踊るところもあり、バラエティーに富んでいました。

 印象に残った作品は、3曲目の『ザ・オーダシャス・ワン』です。これは、2008年8月初演の新しい作品です。これは演劇的な要素が強かったです。最初は、椅子が真ん中に縦に並べられていて、黒いスーツを着た男女が踊り、後ろのテーブルに男性が一人座っていました。手にファイルを持っていてそれをテーブルにパシパシと乗せたりして、会議をしている感じでした。みんな激しく言い争いをし始めて、激しく踊り、ファイルの紙を上に放り投げて、紙が床に飛び散りました。イスとテーブルの前に7名が和になって座り、一人ずつ意見を述べているように激しく順番に踊っていきました。その間に男が一人、床に散らばったファイルの紙を男が拾い集めてもとにもどし、またみんな、テーブルと椅子について、会議が始まりました。とても迫力がありました。

 4曲目の『スイート』は、ダンサーは男女のパ・ド・ドゥでした。2007年の作品です。男女が最初、対角線上に頭をお互いに付けて、寝転がっていました。3拍子のリズムの曲でした。寝たままで動いて踊り、だんだん立ち上がってきて、リフトをしながら、立ったり座ったりしていました。リフトが多用されていて、頭の上でくるくる回したりしていました。最後は男性が女性をリフトしたまま、舞台そでに消えました。

 5曲目の『スクエア・オフ!』は、2008年の作品です。これは、カッコいい振付で見応えがありました。女性たちはみんなトウシューズをはいていて、クラシック・バレエの要素も強かったです。めまぐるしくシーンと振付が次々に展開していき、テンポが速くて、面白かったです。
(2008年10月4日夜 ジョイスシアター)