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「ジャズ・タップ・アンサンブル」

 9月16日から21日まで、ジャズ・タップ・アンサンブルの「タップ・ルーツ」という公演が、ジョイスシアターで行われました。このカンパニーについては、以前にもこのコラムでレポートしたことがあります。1979年に、アメリカで最初に創設された、ツアーを行うタップダンス・カンパニーで、オリジナル・リズム・タップ・ダンスの振付とジャズの生演奏をステージで披露しています。カリフォルニアのロスアンジェルスが拠点で、芸術監督はリン・ダリーです。

 今回の作品は、第一幕と第二幕で構成されていて、それぞれ、15個、12個の小品集でした。短い作品が次々と上演されていき、ジャズバンドの生演奏に乗って、目まぐるしく展開して飽きさせないものでした。

 観客もとても楽しめるタップダンスで、昔ながらの伝統的なタップの振付が基本となっていました。このような伝統的なタップダンスは、時々見ると懐かしい感じがして、安心して楽しめると思います。本来のタップダンスの基本の姿を観ることができました。
歌いながら踊るシーンもありました。生演奏のジャズも、昔ながらのタップで使われるリズムのビ・バップやスウィングが主でした。

 途中、今時の風潮、流行の現代的なタップダンスも、もちろん登場していました。「やっぱりな、そりゃそうだろうな。これ(伝統的なステップ)だけでは終わらないはずだよな。」とつくづく思いました。

 最近のニューヨークを中心としたタップダンスの振付の傾向は、足全体の筋肉を硬直させながら前かがみになって、「これでもか!」というくらいに素早く足のつま先を小刻みに動かして打ち続けて、早打ち競争のようなものが主流です。これは普通の人は出来ないです。リズムはあってないようなもので、一定のリズムではなく、フリージャスのようなものです。多分、現代タップの第一人者の、セヴィオン・グローヴァーの影響が大きいのでしょうね。

 これは、男女6名で早打ちで踊っていましたが、観ている方も緊張してきて、疲れました。すごい迫力でした。
男性2名による、早打ちタップのような、こうごにバトルを繰り返すものも、終わりごろにでてきましたが、これは最高潮に客席も盛り上がっていました。2人とも、思いっきり超絶技巧を繰り返していて、圧巻の上手さで、迫力があって面白かったです。
最後は全員勢ぞろいで、フィナーレで終了です。
オーソドックスな伝統的タップダンスと現代的な早打ちタップダンスと両方を鑑賞することができたので、バラエティーに富んでいて、楽しませていただきました。