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●ブグリッジ・フォアマン・ダンス

 1月25日から30日まで、ジョイスシアターにて、ブグリッジ・フォアマン・ダンスの公演が行なわれました。今月特別インタビューをいたしました、福田純一さんも出演しています。彼は、すべての作品に毎回出演して出ずっぱりという、とてもハードなスケジュールでした。彼にとっても、こんなにすべての作品に出る公演の経験は、初めてだそうです。「体力的に、きつかった」と語っていました。彼は、それだけ、このカンパニーにとって重要な役割を任されているということです。かなり、センターで踊る場面も多かったです。プログラムにも、彼の名前と紹介は前のほうに書かれていました。頭角をあらわしてきているのですね。このことについて、私はインタビューを取る前は全く知らなかったので、私の目は確かだったようです。彼はまだまだダンサーとして伸びると私は感じているので、期待しています。彼は、テクニックはかなりしっかりしているので、あとは年齢を重ねるごとに経験によって、もっと喜怒哀楽の感情を自然に外に表現できるようになっていくことでしょう。

 女性のダンサーたちは、全員スタイルのいい美しい人たちばかりでした。主に出演している男性達は4人いましたが、福田さんは彼ら3人(黒人も混じっていた)と比べても、体格も存在感も負けていませんでしたので、驚きました。存在感のある無しは、持って生まれたものでどうしようもないので、彼は海外で活動していく上で、将来有望だと思います。
私が観たのはプログラムA、Bですが、Bの時は、雪のため電車が途中で止まってしまったため、最後の作品だけを観ることが出来ました。振付家のジャクリーン・ブグリッジとドーリン・フォアマンが2人で率いるカンパニーです。ブグリッジは、20年以上マーサ・グラハム・ダンス・カンパニーに在籍し、プリンシパルとして踊っていました。フォアマンは、バーナード・カレッジとコロンビア大学で教授を務めています。彼もマーサ・グラハムで、20年間プリンシパルを務めました。

 振付はとても詩的ですが、全体的に暗く、悲しみと苦しみばかりを表現していました。ブグリッジとフォアマンは、こういう暗い作品を表現したくなるような年齢なのでしょうか。喧嘩、言い争い、すれ違い、別れ、苦悩に満ちていました。顔もしかめっ面の表情ばかり。一つくらいは明るい作品を混ぜても良かったのではないかと思いました。あまりにも暗すぎて、楽しめないので、もう一度観てみたいとは思えませんでした。作品のクオリティーよりも、テーマと内容でも観客が左右されるということを改めて知りました。男性が女性を持ち上げて踊るリフトがとても多く、ゆっくりとスローな振付がかなりあったので、大変そうでした。振付家は2人ともマーサ・グラハムの影響を多大に受けているせいか、どの振付も似ていて、一つの世界を作り上げているという面では評価が得られるかもしれませんが、ワンパターンでそこから抜け出せず同じことのくり返しという批評も受けやすそうな感じを受けしました。