ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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 ニューヨークはかなり寒くなってきて、分厚いコートに手袋、マフラーをしています。急に寒くなったせいか、風邪が流行っていて、私も2週間くらいダウンしてしまいました。しかし、ダンス公演の取材には這って行って、咳が止まらなくなって周りにご迷惑をおかけしてしまったこともありました。次からは咳止めのトローチ持参で観劇しました。皆様も、お体にはくれぐれもお気をつけて、お大事になさって下さい。健康第一です。

●リモン・ダンス・カンパニーの新作

9月21日から10月3日まで、ジョイスシアターにて、コンテンポラリー・ダンスでは世界を代表するリモン・ダンス・カンパニーの公演が行われていました。先月号プログラムBの続きで、今月号はプログラムAをレポートいたします。

『アンユージング』は、ホセ・リモン振付の、1970年の作品です。音楽無しです。照明は薄暗く、舞台背景はレンガの壁でした。男性7人によるダンスで、衣装は黄色っぽいパンツに上半身裸体で、センスのいいものでした。音楽なしなのに全員の振付がピッタリ揃っていました。床を踏みしめる時のドンッという音をリズムや合図の代わりに使っていた様子でした。スピリチュアルなイメージの力強い振付でした。

『エキストリーム・ビューティー』は、2004年の作品で、今回が初演です。振付はスザンヌ・リンク。音楽無しで始まりますが、途中、何カ所か音楽が入ります。衣装も振付も、新しい感じのものでした。最初は、数人でドシドシ足を踏み鳴らして前に歩いてでてきて、 後ろに戻り、それをくり返していました。ずっとしずしず歩くだけの振付や、上半身と腕をほとんど動かさずに踊っているシーンもありました。白いドレスを着た女性たちが、頭の上に赤いハイヒールを逆さまに乗せて、いっせいにしずしずと歩き回っているシーンでは、サルバドール・ダリのいたずらを思い出しました。シュールレアリスムの絵画のような不思議な空間でした。