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ガース・フェイガン・ダンスのアフロ・カリビアンにバレエを加えた舞台

 11月11日から23日まで、ジョイスシアターにて、33周年を迎えるガース・フェイガン・ダンスの公演が行われました。ダンサーはほぼ黒人ばかりで、白人1人、オリエンタル1人が混じっていました。ガース・フェイガンは、『ザ・ライオン・キング』の振付も行っています。彼はアメリカの黒人で、アフロ・カリビアンの動きとエネルギーをバレエに加えて、ポストモダンを壊して独創的なスタイルを確立しました。若い頃はニューヨークで、マーサ・グラハム、ホセ・リモン、アルヴィン・エイリーらのもとで学んだそうです。

今回、私が観たのはプログラムB。4つの小品集でした。黒人達のバネのある肉体と抜群のリズム感は、観ているだけで素晴らしかったです。とてもスピリチュアルなものでした。『プレリュード』は、最初、音なしで1人の黒人男性が出てきて、アティチュードのまま、物を拾うように手を上下に伸ばしてバランスを取りました。アラベスクとアフリカンダンスを混ぜたり、ピアノ曲が始まると、ラジオ体操のような両手両足を広げて、首を前後に曲げることを繰返す振付がありました。踊りながら、グランバットマンを繰り返して通り過ぎていったり、1列ごとに違う振付で様々な方向に進み、何列もランダムに通り過ぎていきました。音楽はバイヴの音色の、アフリカンに変わり、右に左に1回転ずつのシェネを繰返したり、飛び跳ねたり、手を叩いたり、肩を前に出したり引いたり、前後にゆすらせたりと、繰り返しの振付が多かったです。

全体的に、アフロのリズムと、繰り返しの振付で通り過ぎていくものが多用されていることが特徴です。グランプリエでゴリラのように両手を下げ、そのまま上半身を下ろし、内またですすんだり、下半身だけ力を入れて固めて、両手はぶらぶらと力をいれずに振り回したりしていました。体を硬直させて、足にも力を入れたまま、ひきずるように足を曲げずに前に移動していったところは、なぜかアフリカンな印象を持ちました。