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アンジェラ・加瀬 text by Angela Kase 
[2008.04.10]

ロイヤル・バレエ団2008・09シーズン 演目発表

 3月19日ロイヤル・オペラ・ハウスにて、新シーズンの演目を発表するプレス・コンファレンスが行われた。
 新シーズン開幕は10月4日、プティパ・イワーノフ版に、アシュトンとビントリーの振付を交えた『白鳥の湖』で開幕。主演キャストは初日をヌニェズとソアーレスが踊るほか、ロホとアコスタ、コジョカルとコボー、アンサネッリとマカテリが主役を務める。
 10月11日からは『マノン』で、2日目の10月13日にエドワード・ワトソンが念願のデ・グリュー役でデビュー、3日目の10月15日にはサラ・ラム がマノンでデビュー。マルケスとプートロフ、ラウラ・モレーラとペネファーザーが主役とカップル・デビュー、スティーブン・マックレーが10月17日にレ スコー役でデビューする予定。

 10月28日からはバランシンの『セレナーデ』『テーマとバリエーション』にマイケル・コーダーの82年振付作品『リンヴィタシオン・オ・ヴァワヤージュ』のバレエ・トリプルビル。コジョカルとマックレーがコーダー作品を主演予定。

 11月13日からはフリントの『レッスン』、テトリーの『ヴォランタリーズ』と常任振付家マクレガーの新作によるトリプル・ビル。
 11月29日からはアシュトンの『オンディーヌ』でロホとワトソン、アンサネッリとフリストフのペアが主演予定。

 クリスマス・バレエは今年も『くるみ割り人形』で、12月15日の初日と19日の2日目を吉田都とフェデリコ・ボネリが主演。20日(昼)には 崔由姫 とスティーブン・マックレーが主役デビュー、23日と1月7日には佐々木陽平がモレーラを相手役に主演するなど、日本出身のダンサーの活躍が予定されてい る。21日には入団2シーズン目のセルゲイ・ポルーニンが主役に大抜擢されている。

 1月は『ラ・バヤデール』で、ボリショイ劇場からペーヴェル・ソロキンがゲスト指揮者として招かれ、ロイヤル・バレエと初共演。
 1月31日から2月は、タケット振付『7つの大罪』マッツ・エックの『カルメン』、ウィールドンの『DGV』のリバイバル。

 3月には新シーズンのハイライトともいうべき、マクミランの81年振付作品『イサド』の再演と、ロビンスの『ダンス・アット・ア・ギャザリング』。 
 4月~5月にかけてはロバート・ヘルプマン生誕100年を記念してピーター・ライト版『ジゼル』のリバイバル。
 5月にはディアギレフのロシア・バレエ団が1909年にパリで公演してから100周年を記念したトリプル・ビル。フォーキンの『レ・シルフィード』『火の鳥』と、アリステア・マリオットの新作が予定されている。
 5月にはディアギレフのロシア・バレエ団が1909年にパリで公演してから100周年を記念したトリプル・ビル。フォーキンの『レ・シルフィード』『火の鳥』と、アリステア・マリオットの新作が予定されている。

 小劇場のリンバリー・スタジオ・シアターではクリスマスにタケット振付の家族向け新作バレエ『バグダッドの盗賊』を世界初演予定。この作品はアラビア ン・ナイトの原作を元に、舞台を現代の戦地に置き換えて製作されるもので、ウィリアム・タケットは、3月22日からシリアに赴き、作品の制作準備に励んで いるという。

 演目発表後に、ディレクターと記者の間で行われた質疑応答では、この夏日本公演に先駆けてバレエ団が中国公演を行うことに対して「中国がチベットに対し て卑劣な行為におよび、世界的に北京オリンピックをボイコットする動きが高まっている今、同国を訪問することに対して後ろめたい気持ちはないのか?」とい う鋭い質問が浴びせられると、芸術監督のモニカ・メイソンと、トニー・ホールは「今回の訪中はあくまで文化交流の一環である。芸術は政治に左右されるべき ではない」と発言した。