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[2007.02. 5]

『仕事とセックスのあいだ』玄田有史、斎藤珠里/著が刊行

『仕事とセックスのあいだ』玄田有史、斎藤珠里/著が刊行

 パリのダンス情報の筆者、斎藤珠里さんが経済学者の玄田有史氏と共著で『仕事とセックスのあいだ』という著書を出版された。
斎藤さんは、朝日新聞学芸部でダンスの記事などを書いた後、アエラの編集部に移って活躍。現在はパリ第1大学博士課程でセックスとメディアの研究に携わっている。アメリカのコロンビア大学でジャーナリズムの修士号を取得し、フランスのリヨンで生活した経験をもっている。
この『仕事とセックスのあいだ』は、アエラ編集部に在籍したころに関ったセックス調査(2006年)のデータを基に、気鋭の経済学者の玄田氏とともに分析したものである。
斎藤さんは、フランスとアメリカで生活した経験と、自身で3人の子どもを日本で出産したという貴重な経験から、じつに傾聴に値する、まさに実体に即した調査結果と意見を発している。

フランス人の夫婦がセックスを含めて、あるいは中心として、いかに共に人生を楽しんで生きていくか、ということに心を砕いているか。その実体がもろもろのエピソードから次々と語られる。
たとえば、あるフランス人医師はこう語ったという。
「セックスはクラシック音楽の演奏に似ています。同じ曲だって毎回、練習するたびに新たな発見があります。何百回と繰り返し演奏することで、その曲の奥深さに魅せられ、さらに追求したくなります。セックスも相手を知り、開拓していくという行為なのです」
もちろん、パリ・オペラ座のバレエ人気の秘密を語ったわけではないが、長年の夫婦生活に慣れて、倦んでしまうのが当たり前の日本人には、まるで別の星の国のお伽噺のように聞えるのではないか。
さらにフランスでは、出産後の女性の身体に対するケアがいかに行き届いているか、が実体験に即して語られている。
どうも、どこが問題発言なのか意味が不分明のように見える、日本の厚生労働大臣にはぜひぜひ、ご一読願いたい一冊である。
(関口紘一)

『仕事とセックスのあいだ』
著者/玄田有史・斎藤珠里
朝日新書刊
定価735円(本体価格700円)