ニュース

その他ニュース: 最新の記事

その他ニュース: 月別アーカイブ

 
[2005.04. 5]

伊藤キムと白井剛が三島由紀夫原作の『禁色』を上演する

『禁 色』は、1951年から53年にかけて発表された三島由紀夫の長編小説。美しい青年と、彼の性的魅力を利用して、生涯裏切られ続けた女性たちに復讐しよう とする老作家の共犯的関係を描いて、センセーショナルな話題を集めた作品である。59年には、土方巽振付により上演され、「舞踏」と呼ばれる最初の作品と なった。

この『禁色』を伊藤キムの構成・演出・振付により、キム自身と白井剛が踊るのである。この企画は、世田谷パブリックシアターの初めてのダンスの主催公演。劇場としては、ダンスの公演が多いところだが、提携公演ばかりだったそうだ。
当初は、劇場側と芸術監督の野村萬斎が相談して、伊藤キムとレパートリーとなるような作品を創ろう、という発想から次第に発展していった企画。白井は伊藤の指名だという。

伊藤キムは、自分は「舞踏からコンテンポラリーに転向したのですか?」などと言われることもあるが、自身ではまだ舞踏なのかもしれないし判然としている わけではない。舞踏の始源と言われるこの作品を創って踊ることで、自分とはなんなのか、出発点を見直してみようと思う。土方作品にこだわることなく創って みたい、と語った。
白井は、ダンサーとしてキムに言われる通りに踊ってみたい、そうしているうちに、自分が立ち上がってくるのではないか、と思う、と語っていた。

伊藤キムと白井剛は、ダンサーとしても振付家としても、今最も注目を集めている舞踊家である。この二人ががっぷり組んで、三島由紀夫の話題作に挑戦するのだから、今からとても楽しみな舞台である。

KIRIN DANCE NETWORK
二十一世紀舞踊「禁色」
白井剛、伊藤キム
(6月8日~11日、世田谷パブリックシアター)
関口紘一