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[2004.07. 5]

●アダム・クーパーがラクロの『危険な関係』を日本で世界初演

『白 鳥の湖』で妖しく美しいエロティックな世界に引っ張り込んどいて、『オン・ユア・トウズ』では、笑わずにはいられないおかしくて楽しい世界を見せたアダ ム・クーパー様。それが今度は、あの『危険な関係』を東京で初演してくれる、という今年の夏の猛暑も驚く期待値の高いお達しがでた。
『危険な関係』といえば、デヴィッド・ルヴォー(こちらもいい男だが)などいろんな演出家が手掛けて、芝居や映画が創られている。

その中でも世界的に話題になったのは、ちょっと古いけど、ロジェ・ヴァデム監督、ジェラール・フィリップ、ジャンヌ・モロー主演の1959年のフランス 映画。これが20世紀を代表する美男俳優ジェラール・フィリップの遺作となってしまった。57年には音に極めて鋭敏なルイ.マル監督が、モーリス・ロネと ここにも出演している名優ジャンヌ.モロー主演による『死刑台のエレベーター』で、マイルス・デイヴィスのジャズを使って鮮烈な、脳髄に刻み込むような不 倫のサスペンス効果をあげ、世界の映画通を「あっ」と言わせて降参させてしまった。

ロジェ・ヴァデム監督は、アートブレキーとジャズメッセンジャーズのファンキーなサウンド----とりわけセロニアス.モンクのしびれるようなピアノが印象的だった----を使って、心理サスペンスというより官能を色彩よって見せる、そんな感じの映画だった。

マシュー・ボーンの『プレイ・ウイズアウト・ワーズ』も濃厚な60年代の風俗やファッション、そしてジャズを取り入れた芝居だったけれど、アダムのアンテナももしかしたら、そっちに向いているのかな、と思ったりもする。

今年の猛暑の気温は上がってほしくないけど、アダムの次回作の期待値は天井知らずに上がってほしいものである。


(関口紘一)