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森 瑠依子 
[2017.09.19]

ザハーロワ&ロヂキンが最新作『ヘンデル・プロジェクト』を日本初演!
トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017

今や世界最高峰のバレリーナとして活躍中のスヴェトラーナ・ザハーロワ。6月のボリショイ・バレエ日本公演『ジゼル』『白鳥の湖』の期待にたがわぬ名演で観客を熱狂させたのは記憶に新しいが、今月26日から10月1日に、夫の天才ヴァイオリニスト、ワディム・レーピンとの共演によるトランス=シベリア芸術祭のプログラム、「パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers」(東京と前橋)と、自らプロデュースした3部構成の「アモーレ」(東京、日本初演)上演のため再来日する。

170919_02.jpg 「アモーレ」〜『フランチェスカ・ダ・リミニ』
(C) Roberto Ricci

ザハーロワ&レーピンの「パ・ド・ドゥ」は昨年に続く2度目の日本上演。ザハーロワとボリショイ・バレエのパートナーであるデニス・ロヂキンとハイル・ロブーヒン、元ボリショイのドミトリー・ザグレービン、新進振付家として注目されているウラジーミル・ヴァルナヴァという息の合ったメンバーが、レーピンと室内楽アンサンブルの演奏にのせて、古典からコンテンポラリーまで小品を踊りつなぐ名作集で、間にレーピンのヴァイオリン演奏(華麗で技巧的な名曲ばかりだ)が組み込まれている。

ダンスの演目は『ライモンダ』の夢の場面「グラン・アダージョ」(グリゴローヴィチ版から、ザハーロワが2004年に新国立劇場バレエ団で初演した牧阿佐美版に変更)、振付者ヴァルナヴァとの共演となる『プラス・マイナス・ゼロ』、平山素子振付のソロ『レヴェレーション』、レーピンのヴァイオリン伴奏による『瀕死の白鳥』、演奏者とのコミカルな掛け合いもある『レ・リュタン』抜粋に加え、予告されていたメッセレル振付『メロディー』に代わって急遽、今年5月にミラノ・スカラ座で初演された『ヘンデル・プロジェクト』のデュエットの日本初演が決まった。

『ヘンデル・プロジェクト』は、現ボリショイ・バレエ監督のマハール・ワジーエフの後任としてミラノ・スカラ座の舞踊監督を務めたマウロ・ビゴンゼッティの振付による2部構成の作品。バロック音楽の巨匠ヘンデルの室内楽曲にのせて、ザハーロワとデニス・ロヂキンが身体の柔軟性を極めたデュエットを見せる。格調高さを醸し出す古典音楽と現代的な動き、優美さとダイナミックさの融合が独特の味わいを作り出し、ザハーロワはしなやかさ全開の踊りで見る者を魅了する。

もうひとつのプログラム「アモーレ」では、ダンテの『神曲』に登場する地獄に堕ちる恋人たちのエピソードに基づく『フランチェスカ・ダ・リミニ』、振付者パトリック・ド・バナ、6月のボリショイ・バレエ日本公演で活躍したデニス・サーヴィンとの共演による『レイン・ビフォア・イット・フォールズ』、ダンサーを音符に見立てたコミカルな『ストロークス・スルー・ザ・テイル』と、趣の異なる3作にザハーロワが主演する。特にユーリー・ポソホフ振付の『フランチェスカ』は彼の代表作のひとつといえる定評のある作品で、政略結婚の犠牲者となったフランチェスカと義弟パオロ(ロヂキン)の道ならぬ恋とその罪への恐ろしい罰を迫力満点に描いている。地獄の番兵役でカリム・アブドゥーリン、貴婦人役で6月の『パリの炎』アデリーヌ役で好演したアナ・トゥラザシヴィリなど、ボリショイの若手ダンサーたちが共演するのも楽しみのひとつだ。

大人数の豪華な全幕バレエとひと味違う、気心の知れた仲間たちとの愛に満ちた2プログラム。最新のザハーロワを満喫するために足を運びたい。

170919_01.jpg 「アモーレ」〜『ストロークス・スルー・ザ・テイル』(C) H. Iwakiri
170919_03.jpg 「パ・ド・ドゥ」〜『レ・リュタン』より(C)トランス=シベリア芸術祭
170919_04.jpg 「パ・ド・ドゥ」〜『レヴェレーション』(C)トランス=シベリア芸術祭

トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017
スヴェトラーナ・ザハーロワ「アモーレ」(日本初演)
9月26日(火)/27日(水)19:00
スヴェトラーナ・ザハーロワ&ワディム・レーピン「パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers」
9月29日(金)19:00
会場:Bunkamura オーチャードホール
主催:Bunkamura、ロシア・イン・ジャパン実行委員会、AMATI、イープラス

スヴェトラーナ・ザハーロワ&ワディム・レーピン「パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers」前橋公演
10月1日(日)18:00
会場:昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)
主催:前橋市、一般財団法人前橋市まちづくり公社

公式サイト:
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/17_trans_siberian/ (東京公演)
http://www.maebashi-cc.or.jp/maebashishibun/ticket/2510.html (前橋公演)