ニュース

コンクールNews: 最新の記事

コンクールNews: 月別アーカイブ

小川 峻毅 
[2011.02.14]

ローザンヌ国際バレエコンクール詳報 

第39回ローザンヌ国際バレエコンクールの最終結果を報告します。
前回レポートしたように世界から集まった若者74名(予選通過者)から20名(女子8名、男子12名)がファイナリストとして選出された。うち日本人は堀沢悠子/HORISAWA Yuko(16歳/山本禮子バレエ団付属研究所)、加藤清流/KATO Shizuru(16歳/アクリ・堀本バレエアカデミー)、小峰沙耶/KOMINE Saya(15歳/アクリ・堀本バレエアカデミー)の3名。そのなかから2名がスカラシップを受賞する栄誉を得た。

27SHIMAZAKI.jpg

今年の審査員の一人に国際的振付家 島崎 徹氏が任命されていた。
審査を終えた島崎氏に少し伺ったが、日本人のレベルはかなり高くなっているものの気になるのはコンテンポラリーの弱さだ、と指摘する。既に欧米のダンスシーンはクラシックとコンテンポラリーの境界が無くなっている、日本人も早くその環境を理解し、若手や子供たちに偏った教育でなくバリアフリーのバレエ教育をしなければ世界のバレエシーンから取り残されると懸念する。
日本人予選通過者が18名(女子13名男子5名)もいたにもかかわらず、ファイナルへは3名のみだったことを考えると、島崎氏の懸念もわかる。特にファイナル審査前の記者会見では、審査委員長のゲイリーン・ストック氏がコンテンポラリーでかなり差が出たと述べた。ここのコンクールの審査点数はコンテンポラリーの要素がクラスレッスンなどを含めると半分におよぶ。ローザンヌを目指す子供たちにより豊かで幅の広いバレエ教育が必要と感じさせられた。
スカラシップ受賞者、及び各賞は以下の通り。

Ms.Mayara Magri 01M.Mayara.jpg

1位:Ms.Mayara Magri(マヤラ・マグリ/ブラジル16歳女子)
2位:Mr.Sung Woo Han(スン・ウー・ハン/韓国 18歳 男子)
3位:Mr.Zhang Zhiyao (ツァン・チャオ/中国17歳男子)
4位:Ms.Patricia Zhou(パトリシア・ツォー/カナダ17歳女子)
5位:加藤 清流(カトウ・シズル/日本17歳男子)
6位:Mr.Derrin Watters (デリン・ワッター/アメリカ18歳男子)
7位:堀沢 悠子(ホリサワ・ユウコ/日本16歳女子)
コンテンポラリィ賞:Mr.Derrin Watters(デリン・ワッター)
ベストスイス賞:Mr.Benoit Favre(ベノイ・フェブァ/スイス17歳男子)
オーディエンス賞(観客人気投票の結果):1位のM.Magri

Mr.Sung Woo Han 02Sung-Woo-Han.jpg Mr.Zhang Zhiyao 03Zhang-Zhiyao.jpg Ms.Patricia Zhou 04P.Zhou.jpg
加藤 清流 05Kato.jpg Mr.Derrin Watters 06D.Watters.jpg 堀沢 悠子 07Horisawa.jpg
Mr.Derrin Watters 08D.Watters.jpg Mr.Benoit Favre 09B.Favre.jpg 小峯 沙耶 10Komine.jpg 小峯 沙耶 10Komine2.jpg
加藤 清流 05Kato2.jpg 堀沢 悠子 07Horisawa2.jpg

日本人の予選通過者以下の通りです。(ゼッケンナンバー順)
グループ A(15~16歳)
筒井 舞子 (15歳 女子)、田代 梢(15歳 女子) 、鈴木 詠翔(15歳 男子)、 柳澤 美佳(15歳 女子)、 菊政 真衣(15歳 女子) 、植田 穂乃佳(15歳 女子)、 白井 沙恵佳(15歳 女子)、上西 加奈美(16歳 女子)
グループB(17〜18歳)
勝木 萌香(17歳 女子)、 羽地 将寛(17歳 男子) 、稲生 麻輪(17歳 女子)、 石川 龍之介(18歳 男子) 、藤井 真美(17歳 女子)、植田 綾乃(17歳 女子)、大川 航矢(18歳 男子)

筒井 舞子 11TSUTSUI.jpg 田代 梢 12TASHIRO.jpg 鈴木 詠翔 13SUZUKI.jpg 柳澤 美佳 14YANAGISAWA.jpg 菊政 真衣 15KIKUMASA.jpg
植田 穂乃佳 16UEDA.jpg 白井 沙恵佳 17SHIRAI.jpg 上西 加奈美 18UENISHI.jpg 勝木 萌香 19KATSUKI.jpg 羽地 将寛 20HANEJI.jpg
稲生 麻輪 21INOU.jpg 石川 龍之介 22ISHIKAWA.jpg 藤井 真美 23FUJII.jpg 植田 綾乃 24A.UEDA.jpg 大川 航矢 25OKAWA.jpg

今年の日本人予選通過は18名で、世界19ヵ国中最多であったがファイナルへは3名しか進めず、少し残念であった。ちなみに二番目は10名の予選通過者数のアメリカと中国で、両国とも3名のファイナリストが残り、スカラシップ受賞者は1名ずつで、日本人のみ2名の受賞者に輝いた。先にも述べたが、コンテンポラリーに対し表現力や理解力が出来てくれば、これから将来に希望が視えて来る。来年度は40周年の記念開催となり、多くの若き日本人ダンサーが羽ばたいて欲しい。

28shimasaki_kato.jpg 26Finalist.jpg

撮影:小川 峻毅
※画像をクリックすると、大きな写真をご覧いただけます。