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関口 紘一
[2018.03.14]

「バレエ・ローズ」公演直前インタビュー
佐々部佳代(松岡伶子バレエ団)、ジゼルを踊る

----アメリカのジャクソンのコンクールでもブロンズ・メダルを受賞されました。おいくつでしたか。

1803BR_s02.jpg 「バレエ・ローズ」リハーサルより
佐々部佳代(松岡伶子バレエ団)
清水健太(ロサンゼルス・バレエ プリンシパル)

佐々部 まだ17歳で、塚本洋子先生に教えていただいていました。米沢唯ちゃんと一緒でした。初めてのアメリカ本土、初めての海外コンクールでした。
当時は、まだバレエでやっていけるとも分らなかったですし、賞を取れるなんて思ってもいませんでした。大学まで一貫教育の高校三年生の夏で、私は大学に行くつもりでした。習い事はバレエだけでしたから、その頃は部活でもやっているような感じでした。ジャクソン・コンクールに参加したのも一つの経験のつもりでしたが、行ってみたら素晴らしい場所でとても楽しかったです。
あの時のコンクールに参加したメンバーはダニエル・シムキンやアイザック・ヘルナンデスなどすごい人がたくさん出場していて、今も活躍しています。米沢唯ちゃんはシニアのブロンズを受賞しました。審査員に安達哲治さんがいらしてました。
日本人はコンクールではピルエットを決めなければいけないとか言って、リハーサル室でずっとピルエットの練習をしていたりしますが、外国の参加者はそういう風には踊っていませんね。コンクールも点数を取るために踊るのではなくて、パフォーマンスとして捉えていて楽しんでいます。審査員だけに向かって踊っていません。そういうことはとても勉強になりました。

----留学はされなかったのですか。

佐々部 結局、大学に行きました。カンパニーのオーディションを受けないか、というお誘いもいただいたのですが、大学一年生の時からずっとKバレエ  カンパニーに入れたらいいな、と思っていました。大学を卒業してバレエでやっていけるだろうかと思って、受からなかったらバレエも断念するつもりで受けました。そしてオーディションに受かりましたので入団しました。

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----やはり、ロイヤル・スタイルがお好きだったのですか。

佐々部 はい。振付もロイヤル・バレエの作品が好きです。バレエとしても私には一番合っているというか、踊りやすいですね。マリアネラ・ヌニェスとかタマラ・ロホ、吉田都さんが好きでした。それから海外で活躍されている倉永美沙さんなどが好きです。

----Kバレエ カンパニーに2012年に入団されて最初の舞台がフレデリック・アシュトンの『ラプソディ』でしたね。難しくなかったですか。

佐々部 すごく難しかったです。まだあまり知識がなくて、プロになったばかりの舞台でしたから、ただ一生懸命取り組むだけで、その難しさを知りませんでした。白紙の状態からディレクターの熊川哲也さんにいろいろ教えていただきました。

----吉田都さんの踊っているのはご覧になりましたか。

佐々部 ええ、見ました。難しいとは思いましたが、そんなことを言っている場合ではなかったのです。アシュトンの振付はとても動きが独特なので、速い動きを一生懸命に一つずつ解析していきました。

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----次に踊られたのは何ですか。

佐々部 次は『ドン・キホーテ』で全幕デビューです。『ジゼル』も踊らせていただきました。とても良かったです。

----今回も「バレエ・ローズ」で『ジゼル』を踊っていただくわけですが、踊る時にはどんなところを一番注意して踊りますか。

佐々部 全幕を踊る時には、第1幕はもう子どもではないですけれど、純粋というかあまり世間ずれがしていなくてちょっと「狭い娘」。狭い世界で育ってきた純粋な心のきれいな娘。第2幕は、何も解らなかったけれど、裏切られて死んでしまった。でも好きな人を守りたいと言う成長した大人の気持ち、そういうことを思いながら私は踊りました。今回のパートナーは清水健太さんです。とても雰囲気のある方なので、そこに乗って二人でいい空気を創っていきたいですね。

----どの作品を踊るのが好きでしたか。
佐々部 『ドン・キホーテ』が自分にあっていると思い良かったです。キトリは出ずっぱりなので踊りがいもあります。

----今回のパートナーの清水健太さんとは踊られたことはありますか。

1803BR_s04.jpg 「バレエ・ローズ」リハーサルより
清水健太

佐々部 Kバレエ カンパニーに入団する以前にお誘いいただき、アメリカのガラ公演で踊りました。『ドン・キホーテ』と『眠れる森の美女』でした。清水さんは私と同じ名古屋地方のご出身でしたし。その後、私は結婚して足の手術をして市川透さんの『シンデレラ』の舞台で復帰したのですが、そこでもご一緒しました。

----やっぱり、ガラ公演でグラン・パ・ド・ドゥで踊る時は違いますか。

佐々部 違いますね、まず、緊張します。全幕でしたらだんだん乗っていけるのに、いきなりその場へと集中して気持ちを持って行かなければならないですし、ミスも許されませんから。そしてお客様に満足してもらわなければなりません。全幕の方が他の出演者やカンパニーの仲間など全体が守ってくれますからね。

----『ジゼル』の場合はグラン・パ・ド・ドゥではないですけれど、墓場から出てきていきなり踊り始めますからね。

佐々部 やはり、第1幕の経験があってウィリーになるのとは気持ちが違ってきます。そういう面では、私はコンクールに多く出ていたので、それは貴重な経験だと思います。

----教えの方はいかがですか。

佐々部 それほど本格的に始めたわけではないですが、やはり、大人の方は真剣ですから、教える方も楽しいですね。ご自分のお金で習われているので一生懸命です。

----春休みで小さいお子さんも見に来てくださると思いますので、何かアドヴァイスをお願いします。

1803BR_s01.jpg 佐々部佳代(松岡伶子バレエ団)

佐々部 先ほどもお話ししましたが、ピルエットが出来たとかだけではないです。それ以外にも歩く部分なども大切ですから、舞台にいる時間は1秒1秒を本当に大切にして踊っている、ということを感じてもらえたらいいかな、と思います。

----「バレエ・ローズ」という公演なのですが、どんなお花が好きですか。

佐々部 私はバラが好きです。ピンクのバラなどをいただくととても嬉しいです。

----本日はリハーサルでお疲れのところ、お時間を取っていただき、ありがとうございました。「バレエ・ローズ」公演を楽しみにしております。

1803BR_s07.jpg 「バレエ・ローズ」リハーサルより 佐々部佳代、清水健太

 

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Chacott バレエ鑑賞普及啓発公演
〜ようこそ美しきバレエの世界へ〜
一夜限りのおしゃれなロマンティック・ファンタジー

Ballet Rose in Love Stories
〜バラで綴るバレエの恋の物語〜

演出・振付:伊藤範子

●2018年3月26日(月) 開場17:45 開演18:30
●新宿文化センター 大ホール

▼公式サイト
http://www.chacott-jp.com/j/special/ticket/balletrose/