解説:文葉

プリエ

(仏/plie)

クラシックバレエにおいて基本中の基本の動作。バーレッスンは、かかとが床から上がらない程度にひざを曲げるドゥミ・プリエ、 かかとをあげて(2番のポジションを除く)、ももが床と平行になるまでひざを曲げるグラン・プリエの組み合わせで始まります。

本稿を書くにあたり、どうしてバレエのエクササイズのなかに、膝を曲げるだけの動作が入っているのか、 考えたら不思議になってきてしまいました。ごくごく当たり前過ぎて、なぜプリエから始めるのか、 なぜプリエする必要があるのかなんて、考えもしてみなかった。歩くときに、なぜひざを曲げて歩くかなんて考えないのと同じ感覚で、 曲げないで歩くと歩きにくいからという、人間工学上の理由以外の何ものでもないでしょう。 バレエも踊りにくくないようにひざを曲げているのか? 股関節や膝の柔軟のためだけのエクササイズなのか。

しかし、レッスンに間に合わなかったり、体慣らしで自分でエクササイズしなくてはならないときなど、 きちんとプリエのエクササイズをしないと、身体が結局仕上がらないなんて経験、ありません? なんだか身体が引き上がってない。 身体の中心が探せない。プリエのエクササイズはバランス感覚も得られるようになっているのですね。

肌加齢の救世主として、今大注目のコエンザイムQ10(CoQ10)。プリエもCoQ10と同じなのではないか。 なんて、大げさに考えてみたりしました。実は心筋代謝改善薬として1974年から発売され、1978年にその機能研究の業績はノーベル化学賞を授賞するほど。 CoQ10は細胞の人間にもとから備わっているけれど加齢とともにその量が激減していくもの。 全細胞の抗酸化活性のために、流行ではなく人間の健康上必要な栄養補助食品らしいです。プリエも、バーレッスンのエクササイズ自体、それ自体に人の身体をよりスムーズに動かしてくれる補助機能があると思いませんか?