【第30回】ポールドブラ - エクササイズ-

今回はエクササイズというよりは実技になりますね。
内ももに入れる力の違いによって、変わってくるラインと、腹筋の入り具合の違いを追究してみましょう。

「まずはパラレルで」


まずは肩幅ぐらいのパラレル「開いた6番」で、ポールドブラ前。大きく前屈してみましょう。内ももの状態を見て下さい。脚をできるだけダラッとリラックスさせてみると、ももとお尻が大きく後ろに引けると思います。実はこれが「ももが固まる、内ももを引く」という状態で、首や腰により大きな負担を感じる反面、下腹部はグニャっとしていると思います。脚はガチガチなのに腹筋はお休みモードです。
内ももをゆっくり前に。股間から膝へと力を絞ってみましょう。初めは「辛いポジション」かもしれませんが、腹筋と裏ももがしっかり張って、バランスを上手に取れるはずです。

ポールドブラ

「アンデオールで反ってみる」

次はアンデオール、一番ポジションで後ろポールドブラ。反ってみましょう。自然に上体を反ってみると、内ももには「倒れないように」力が入るのですが、これは太ももが締まる力。腰椎の動きは後ろならず、前のめりに。腹筋も広がって抜けてしまいます。
内ももは「股間から膝へパー」そして骨盤ベルトが締まっているのを確認したら、腰椎から首筋へ。背骨の全パーツが、伸び上がりながら「後方へ向かっている」のを感じてみましょう。

「アンデオールで反ってみる」

内ももの「伸ばしながらパー」が感じられるようになれば、1番から5番まで。全ポジションで同じように「張りを保った股関節と腹筋」で、ポールドブラを試してみましょう。
内ももを伸ばす動きで大切なのは「太く柔らかい呼吸」です。息を詰めるとどの筋肉でも固まってしまいます。踵の骨にしっかりと力を入れて、内ももを張って使いましょう。

「張りを保った股関節と腹筋」

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バレエ・ピラティスによるカラダ講座

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[文 & 写真]藤野 暢央(ふじの のぶお)

12歳でバレエを始め、17歳でオーストラリア・バレエ学校に入学。
当時の監督スティーブン=ジェフリーズにスカウトされて、香港バレエ団に入団。早期に数々の主役に抜擢され、異例の早さでプリンシパルに昇格する。
オーストラリア・バレエ団に移籍し、シニアソリストとして活躍する。
10年以上のプロ活動の中、右すねに疲労骨折を患い手術。復帰して数年後に左すねにも疲労骨折が発覚し手術。骨折部は完治するも、激しい痛みと戦い続けた。二度目のリハビリ中にピラティスに出会い、根本的な問題を改善するには、体の作り、使い方を変えなくてはならないと自覚する。
現在は痛みを完全に克服し、現役のダンサーとして活動中。またバレエ・ピラティスの講師として、ダンサーの体作りの豆知識を、自身の経験を元に日々更新し続けている。

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[イラスト]あゆお

仙台市在住。マンガ家・イラストレーター。
著書に謎の権力で職場を支配する女性社員「お局様」について描いたエッセイマンガ「おつぼね!!!」。
イラストを担当した書籍に「一生元気でいたければ足指をのばしなさい」。
趣味はロードバイクで走ることです。

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