藤野 暢央 Text by Nobuo Fujino

【第6回】Bent Knee Fallout(ベントニーフォールアウト)-エクササイズ-

仰向けで椅子にかかとを乗せて、膝を揃えて90度に保ちます(テーブルトップポジション)。
息を吸いながら膝を開き、吐きながら閉じます

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とてもシンプルなエクササイズで、股関節に特殊な問題を抱えていない限り、ほとんどの人が半分寝ていてもできることでしょう。実はその「いかに脚全体の筋肉がリラックスした状態でできるか」が大きなポイントになっています。

●足首から指先までプラプラ
膝が出す矢印は天井ではなく地面
お腹や背中、お尻がカチカチにならない
腕はリラックスしている

これらをしっかりと意識して、椅子をどけて脚を宙に浮かせても、同じくらいのリラックス感でできるようになりましょう。これをマスターすれば、脚は脚の力ではなく、お腹の力で支配できるようになります。

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「ガニ股にはご用心」

髪をお団子に結って、足先を外に向けて歩いている女の子を見かければ、誰でも「バレリーナちゃんだ」と思うほど、バレエをしている人には「ガニ股歩き」が多く見られます。中には「私はバレエをしているから、ガニ股歩きをする!」と頑張ってそうしている人もいるのではないでしょうか。僕もそのうちの一人でしたから。

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脚の筋肉はすべて、つま先と膝を前に向けて、くるぶしが股関節の真っ直ぐ下に位置した「パラレル立ち」の時に正常に機能するように作られています。ガニ股で歩いていると、それらの筋肉をねじりながら使っている訳ですから、前後と左右で筋肉の長さ、強さは乱れてしまい、バレエが上手になるどころか、脚は変形したり関節に傷害が出たりします。

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靴の擦り減り具合に注意しましょう。かかとが内か外で極端に擦った跡がないか。また、靴に入るシワが斜めになっていないか。思い出した時には、足先と膝を前に向けて歩いてみましょう!

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>>> 【第6回】アンデオールのすすめ~前編

(イラスト:あゆお / 写真:藤野暢央)

藤野 暢央(ふじの のぶお)

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12歳でバレエを始め、17歳でオーストラリア・バレエ学校に入学。
当時の監督スティーブン=ジェフリーズにスカウトされて、香港バレエ団に入団。早期に数々の主役に抜擢され、異例の早さでプリンシパルに昇格する。
オーストラリア・バレエ団に移籍し、シニアソリストとして活躍する。
10年以上のプロ活動の中、右すねに疲労骨折を患い手術。復帰して数年後に左すねにも疲労骨折が発覚し手術。骨折部は完治するも、激しい痛みと戦い続けた。二度目のリハビリ中にピラティスに出会い、根本的な問題を改善するには、体の作り、使い方を変えなくてはならないと自覚する。
現在は痛みを完全に克服し、現役のダンサーとして活動中。またバレエ・ピラティスの講師として、ダンサーの体作りの豆知識を、自身の経験を元に日々更新し続けている。