【第24回】Standing Roll Up with the Wall - エクササイズ-

背筋の伸び上がりと、しなやかな動きを目的としたエクササイズです。今回のテーマに従い、腸腰筋を意識して。骨盤と下腹部に一定の強い力を入れたまま。強固な軸の動きを感じられるように目指しましょう。

「壁を使ったロールアップ」

骨盤背部を壁に当てて、脚は適度に斜めに立ちます。
脚を踏ん張る力を入れることで、壁に対して骨盤を「押しつける」という、「脚の力で骨盤を押し上げる」という感覚を入れましょう。
背筋を壁に添わせるように立ち、長い息を吐きながら、頭頂部から徐々に。まるで「ポスターが壁からはがれ落ちるように」体を床へと下げていきます。頭と腕を重く垂らしたまま、今度は「ポスターを下から張り付けるように」またまた長い呼吸で登りましょう。

「壁を使ったロールアップ」

ターゲットは「しっかり下腹に力が入っている」ということ。このロールアップ&ダウンは、力を入れていなくても動きは出来てしまうものなので、太ももとお尻が互いに距離を持って「張る感覚」が入っているか、十分に意識しながら行ってみて下さい。
前ももが・・・前方へ、上方へ張り出している=押せている。・・・奥へ、下へ落ちている=休んでいる、または引いてしまっている
お尻が・・・締まっている、下がっている=落ちている、または固まっている。・・・開いて張っている、上方へ=骨盤に動きがある

腿とおしりの注意点

以前紹介した「スクワットの姿勢で片方の脚を上げる」を練習してみましょう。写真のように軸足を伸ばした状態、曲げた状態で、違いを意識しましょう。どちらも「骨盤グローブは広げて壁へ。股関節ボールは前方の太もものほうへ」で、張っていく下腹部インナーマッスルを感じてください。

スクワット脚上げ

この「上半身や腕、下半身の動き」に全く影響を受けない、股間トナカイは前へ、サンタはイスにしっかり座る、という強い軸を作りましょう。
このトナカイとサンタを互いに引き合ったまま、一度ゆっくりグランプリエと、ルルヴェアップを試してみてください。行きも帰りも同じスピードで、ゆっくりねっ!!

グランプリエ

Check
>>>【第24回】お腹の中の手綱(たづな)〜腸腰筋の目覚め〜

バレエ・ピラティスによるカラダ講座

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[文 & 写真]藤野 暢央(ふじの のぶお)

12歳でバレエを始め、17歳でオーストラリア・バレエ学校に入学。
当時の監督スティーブン=ジェフリーズにスカウトされて、香港バレエ団に入団。早期に数々の主役に抜擢され、異例の早さでプリンシパルに昇格する。
オーストラリア・バレエ団に移籍し、シニアソリストとして活躍する。
10年以上のプロ活動の中、右すねに疲労骨折を患い手術。復帰して数年後に左すねにも疲労骨折が発覚し手術。骨折部は完治するも、激しい痛みと戦い続けた。二度目のリハビリ中にピラティスに出会い、根本的な問題を改善するには、体の作り、使い方を変えなくてはならないと自覚する。
現在は痛みを完全に克服し、現役のダンサーとして活動中。またバレエ・ピラティスの講師として、ダンサーの体作りの豆知識を、自身の経験を元に日々更新し続けている。

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[イラスト]あゆお

仙台市在住。マンガ家・イラストレーター。
著書に謎の権力で職場を支配する女性社員「お局様」について描いたエッセイマンガ「おつぼね!!!」。
イラストを担当した書籍に「一生元気でいたければ足指をのばしなさい」。
趣味はロードバイクで走ることです。

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