荒部 好

『バレエ・カンパニー』

 かつて、ダンス・シネマの欄でもご紹介したロバート・アルトマン監督の『バレエ・カンパニー』がDVDになって発売された。

この映画は、ネーヴ・キャンベルやマルコム・マクダウェルなどの俳優が主役となっているが、バレエ・カンパニーとしては、1995年にシカゴに移転するまでは、ニューヨークを拠点にしていたジョフリー・バレエをモデルとしている。あるいはジョフリー・バレエのドキュメンタリー映画といってもいい。架空のカンパニーを想定して制作したフィクションではない。バレエ・カンパニーの実際の姿をジョフリー・バレエの中に求め、それを浮かび上がらせるために、俳優を起用しているのである。

ジョフリー・バレエは、1956年にロバート・ジョフリーとジェラルド・アルビノが中心となって設立された。フォーサイス、キリアン、クデルカ、モリスあるいはサープなどの才能ある若い振付家に作品を創らせ、一方では、マシーンやニジンスキー、フォーキンなどの過去の重要な作品を復元した。特にニジンスキーの難曲『春の祭典』をホドソンとアーチャーにより再現したことは有名である。アルビノはモダンダンスの振付に才能を発揮し、ロックミュージッシャンのプリンスの曲を使った『ビルボード』などが良く知られている。

1988年にロバート・ジョフリーが亡くなった後は、アルビノがカンパニーの責任を負っている。映画の中の赤いマフラーをしたミスター・Aは、そのアルビノがモデルになっている。
DVDの特典映像として、アルトマン監督やキャンベルの解説、インタビューほかが収録されている。



監督/ロバート・アルトマン
ネーヴ・キャンベル、マルコム・マクダウェル、ジェームズ・フランコ

『バレエ・カンパニー』
\5,040 (本体価格\4,800)