荒部 好

『マノン』英国ロイヤル・バレエ

 昨年、日本でも新国立劇場バレエ団が初演したケネス・マクミランの『マノン』。 この作品は、英国ロイヤル・バレエで 1974年にアントワネット・シブレーとアンソニー ・ダウェルによって初演され、20世紀後半の最高のフルレングスのバレエといわれている 。原作はアベ・プレボォの小説だが、マクミラン台本・振付による悲劇バレエである。

  この DVDでは、ジェニファー・ペニーがマノンを踊り、オリジナル・キャストの アンソニー・ダウエル(デ・グリュー)、デヴィッド・ウォール(レスコー)、デレク・ レンチャー(ムッシュー G.M.)、モニカ・メイスン(レスコーの恋人)が出演している。

  ムッシュー G.M.の追及で兄のレスコーが殺され、国外追放となったマノンをデ・グリュー が追う。ニューオルリンズの流刑地に向かう途中で、マノンは看守に口説かれる。そこへデ ・グリューが現れ、看守を殺す。二人は手に手をとってルイジアナの沼地を逃亡するが、つい にマノンはデ・グリューの腕の中で息絶える。バレエの終盤では、愛のために不自由ない豪華 な生活を捨てたマノンと、彼女のためにすべてを失ったデ・グリューの凄絶なパ・ド・ドゥが 繰り広げられる。バレエ芸術に新たな悲劇の世界を拓いたかのような、優れた伝説的振付である。

  音楽はジュール・マスネーの同名のオペラと歌曲から選曲されている。編曲はリートン・ルーカ ス、ヒルダ・ゴーント。ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団をアシュリー・ローレンスが指揮して いる。 1982年コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ・ハウスで収録された版である。







英国ロイヤル・バレエ『マノン』
全3幕」 112分 / 1982年作品
4,935円 (本体価格4,700円)