(荒部 好)

『パリ・オペラ座のすべて』LA DANSE, LE BALLET DE L'OPERA DE PARIS

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昨年ロードショー公開された『パリ・オペラ座のすべて』が、豪華なDVDになって刊行されている。監督は『BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界』でバレエ・ファンにも知られるフレデリック・ワイズマンである。
冒頭は、パリ・オペラ座ガルニエ宮の屋上から見晴るかすパリの街の風景、そしてミステリアスな伝説を伝える奈落の映像となる。
154名のダンサー、1500名のスタッフ、2167の客席、年間160億円の人件費・・・350年の歴史を誇るオペラ・ハウスの類を見ない巨大さが映像のあらゆるシーンからヒシヒシと伝わってくる。
『くるみ割り人形』や『パキータ』『ロミオとジュリエット』といった永遠の古典作品から、マッツ・エックの『ベルナルダの家』やピナ・バウシュの『オルフェオとエウリディーチェ』といった20世紀の著名な作品、さらにはマクレガーの『ジェニュス』やプレジョカージュの『メディアの夢』といった現代の最先端を行く作品まで、ほとんどあらゆる種類のダンスのリハーサルと本番の舞台が同時併行して進行していく。そしてそこでリハーサルを受けているダンサーたちが、いずれ劣らぬスターとして知られるエトワールたちだし、コーチしている教師はまた、舞踊史上に名を残す人たちばかり。時折、垣間見られるバックステージの衣裳や小道具類の膨大さ、ルフェーブル舞踊監督を中心としたスタッフたちの煩雑な作業の様子、そして困難な問題を抱えるダンサーの年金などなど・・・。
パリ・オペラ座という巨大なコスモスをスライスして、そこに現れてくる様々の事象を率直に余すところなく観客に提供している映画である。
特典映像としてオリジナル予告編、日本版予告編、エトワールや監督のプロフィールがデータベースとなってい収められている。残念ながらプレゼントキャンペーンは終了したが、美しいBOXケース入りで11枚のプォトカード、16ページのブックレット、ガルニエ宮と『ディフィレ』の舞台写真のDVDケースが限定生産デラックス版として付いている。

パリ・オペラ座のすべて [完全限定生産デラックス版]
■発売元:株式会社デイライト
■販売元:アミューズソフト
■税込価格:7,140円
2009年 約165分

<スタッフ>
監督 : フレデリック・ワイズマン
撮影 : ジョン・デイヴィー
音声 : フレデリック・ワイズマン
編集 : フレデリック・ワイズマン、ヴァレリー・ピコ
音編集 : エルヴェ・ギヤデール ミキシング : エマニュエル・クロゼ
<キャスト>
パリ・オペラ座エトワールほかダンサーたち
ブリジット・ルフェーヴル
パリ・オペラ座職員

出演/コゼット、デュポン、ジルベール、アニエス・ジロ、ルテステュ、ムッサン、オスタ、プジョル、ベラルビ、ベランガール、ガニオ、ルグリ、ル・リッシュ、マルティネス、モロー、ペッシュ、ロモリ
エック、ガット、ラコット、マクレガー、プレルジョカージュ
モルティエ、ルフェーブル、アルデアノ、バール、イレール、ヴァイエ

登場する演目/『ジェニュス』『パキータ』『ロミオとジュリエット』『くるみ割り人形』『メディアの夢』『ベルナルダの家』『オルフェオとエウリディーチェ』