(荒部 好)

『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』

監督/ベス・カーグマン

バレエに賭ける青春ドラマを描いて話題を集めた映画『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』がDVDとなって刊行された。

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ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)に参加する未来のダンサーたちをドキュメンタリーで追った映画『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』が、制作されたのが2011年。日本公開は2012年の12月だった。
父が英国人で母が日本人、ロンドン生まれで現在はサンフランシスコの近郊に住む、ミコ・フォーガティは映画に出演している時は12歳だったが、16歳になった。今年2013年のYAGPには、シニアの部に出場し見事入賞を果たした。ほかにも第41回ローザンヌ国際バレエコンクールではベスト・スイス賞受賞、第12回モスクワ国際バレエコンクールでは女子ソロ部門(ジュニア)で金メダル獲得、という素晴らしい活躍ぶりだ。いずれはどこかのカンパニーに入って踊るだろうから、日本の舞台で踊るミコ・フォーガティに出会えるかも知れない。ちなみ彼女は英国ロイヤル・バレエのマリアネラ・ヌニェスやアリーナ・コジョカルに憧れを抱いていたという。

このDVDには特典映像として、映画制作時のYAGPのファイナル出場者全員の踊り、2011・12年のYAGPでの踊り、世界のYAGPの出場者たちおよび予告編が収録されている。
例えば,12歳のミコ・フォーガティの『ドン・キホーテ』や『海賊』のヴァリエーション、コンテンポラリー作品『Urban Fiower』、セバスチャンの『ドン・キホーテ』ヴァリエーション、ミケーラのコンテンッポラリー作品『Fast Fall』など全曲を観ることができる。
すると、あの映画のラスト、入賞者発表のシーンでずっと名前を呼ばれることがなかった黒人のミケーラが、ABTのスラシップを受けた瞬間、12歳では入賞者がいなかったので、ほとんど諦めていたミコ・フォーガティがブロンズ・メダルに呼ばれた時・・・もう賞がなくなって今回はなしか、と思ったアランに特別賞授与が発表された時、などの素晴らしい一瞬が次々と甦ってくる。
そして、その後も「夢に向かって踊り」続けた彼らにどんな未来がまちうけていたのか・・・「ファースト・ポジション」から始まったバレエへの旅はまだまだ続く。

『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』
監 督/ベス・カーグマン
発 売/日本コロムビア株式会社
2011年制作 152分(本編92分+特典60分)