(荒部 好)

パリ・オペラ座へようこそ ライブビューイング2013〜2014『眠れる森の美女』

振付/ルドルフ・ヌレエフ、音楽/ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
マチアス・エイマン、ミリアム・ウルド=ブラーム
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パリ・オペラ座バレエの『眠れる森の美女』のライヴビューインクにより、2013〜2014のシーズン2も開幕した。今シーズンは、オペラが『アイーダ』ほか5作品、バレエは『眠れる森の美女』ほかに『白鳥の湖』「バランシン/ミルピエ」などが上映される。この『眠れる森の美女』の舞台映像は、昨年12月16日にパリ・オペラ座ヴァスティーユで収録された。
デジレ王子にマチアス・エイマン、オーロラ姫にはミリアム・ウルド=ブラームが扮している。ヴァージョンは1989年にパリ・オペラ座で初演されたルドルフ・ヌレエフ版。プティパの原振付を改訂しているが、踊りも衣装も美術も豪華絢爛を極めたかのような舞台である。装置はエジオ・フリジオ、衣裳はフランカ・スカルチアピーノ。
オーロラ姫のウルド=ブラームは、16歳のまさに今、花開かんとする匂い立つ美しさを披露。運動神経の塊でもあるかのように、俊敏に明るく舞台を彩って鮮やかだった。彼女は舞台に立っただけで魅力的。難曲のローズ・アダージョでは見事なバランスをみせ、安定した踊りだった。
一方、デジレ王子のエイマンは、躍動と静止をまるで音楽をリードしているかのように操って、無人の地を行く英姿だった。彼は何気ない所作も貴族的にこなすことができる、素晴らしいバレエダンサーだ。
そしてラストのグラン・パ・ド・ドゥは、このはなざかりの二人が息を合わせて軽やか踊り、この作品が「バレエの王様」であるのだ、と多く観客に納得させる演舞であった。
リラの精にはジュリエット・ゲルネーズが扮し、善の精として優しく命を支える演舞で花を添えた。一方、悪の世界を代表するカラボスはステファニー・ロンベルクが扮して、闇を支配する不気味で恐ろしい存在を見せた。

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「パリ・オペラ座へようこそ ライブビューイング2013〜2014」
2014年4月18日(金)より、TOHOシネマズ日本橋ほか全国順次公開 
http://www.opera-yokoso.com/program/index.html