(荒部 好)

『オペラ座バレリーナのエコ・シックなパリ』

ミテキ・クドー 著
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ミテキ・クドーは、周知のようにパリ・オペラ座のエトワールとして70年代に盛名を馳せ、日本でもオーロラ姫などを踊って忘れ難い名舞台を残したノエラ・ポントワと、日本人振付家としてジャン・バビレなどに作品を提供した工藤大弐の間に生まれた。
オペラ座バレエ学校を卒業して15歳でパリ・オペラ座バレエ団に入団した。やはり、オペラ座のダンサー、ジル・イゾアールと結婚し、現在は2児の母でもある。
『オペラ座バレリーナのエコ・シックなパリ』は、ミテキ・クドーがバレリーナとして、主婦として、2児の母として、パリ生活をエンジョイする知識と知恵を具体的に語る一冊。
「プロのバレリーナとして、妻として、母として1日24時間あっても足りないくらい忙しい毎日」をおくっているミテキ・クドーが、パリで暮らす「贅沢ではないけれどナチュラルでシンプルな暮らし方」を公開している。
まずは、現役バレリーナが案内するガルニエ宮と呼ばれる豪華絢爛なパリ・オペラ座の内側、そしてガルニエ周辺のイラストマップ付きおしゃれ散歩のガイド。バレエ・ショップはもちろん、手芸のお店、ワイン、イタリア料理、焼き菓子などなど、パリの街の香りが漂ってくるような素敵な写真付きでほんとうに魅力的。
それから「オーガニックで体のケア」「オーガニックな一日の食卓 ミテキ特製ビオ・レシピ」「子供と行きたいかわいいお店」「アンティーク散策」など、パリで明るく元気よく暮らすための、ミテキ流の秘術が具体的に紹介されている。

ミテキ・クドーは、パリ・オペラ座のバレリーナとしては、まもなく引退の年齢に近付きつつある。そして「今は、ダンスと家族とどちらが大切か、と聞かれると、<家族>、と迷わず答えられる」ようになったという。厳しいダンサーとしての毎日の中で身に付けた「エコロジーなライフスタイル」の知恵のすべてを、楽しく紹介するじつに素晴らしい本である。

朝日新聞出版 刊
本体1,600円+税