荒部 好

『パリ オペラ座バレエと街歩き』

加納雪乃/著
 パリ・オペラ座バレエを鑑賞して、パリの街を味わうための案内書が刊行された。
 パリ・オペラ座ガルニエを中心に、チケットの具体的な購入方法から客席のカテゴリー、スーベニール、周辺マップなどのインフォーメーション、モルティエやルフェーブル、主要ダンサーのインタビュー、カフェやビストロの案内まで、広い範囲にわたってパリとバレエの楽しい世界が紹介されている。

 まず、ダンサーはというと、人気ナンバー・ワンのマチュー・ガニオ、いま最ものっている女性ダンサーのマリ=アニエス・ジロー、エトワールになりたてほやほやのエルヴェ・モロー、パンジャマン・ペッシュ、プルミエール・ダンスーズのエレオノラ・アパニャート、若手期待のローラ・エケ、ミリアム・ウルドブラム、ジョジュア・オファルト、セバシュチャン・ベルトー、そして名実ともにトップ・ダンサーのマニュエル・ルグリである。
 もちろん、舞台写真とともに劇場内や楽屋、プライヴェートのスナップなどもふんだんに使われていて、ファンにはたまらないページ構成になっている。

 写真といえば、<パリで楽しむおいしいもの>の欄では、まさに垂涎のおいしそうなケーキやサラダ、ランチやディナーの写真が、ル・ジャルダン・デヴィエール、ル・カフェ・ド・ラペ、レ・ケーク・ド・ベルトランなど聞いたことがあるけど行ったことのない名前の店がたくさん紹介されていて興味深い。
 著者はもともとフランスのレストランや食文化を専門としているというから、これはきっと頼りになる、と思う。
 パリでオペラ座の素敵なバレエを観たら、やはりこの街ならではのおいしいものを食べて、舞台の感激をもう一回味わう、それがつまり「幸せ」というものの実体じゃないんでしょうかね。



『パリ オペラ座バレエと街歩き』
加納雪乃/著
集英社be文庫
840円 (本体価格800円)