(荒部 好)

『魅惑のドガ エトワール物語』吉田都プレミアムCD「バレエ名曲集」付

バレエ名曲集CD付
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9月18日より12月31日まで、国内では21年ぶりにエドガー・ドガの大回顧展が横浜美術館で開催される。これを記して、吉田都プレミアムCD「バレエ名曲集」付の『魅惑のドガ エトワール物語』が刊行された。
吉田都は「Edgar Degas ドガ展 エドガー・ドガ、待望の大回顧展」の広報大使に任命されていて、本書の冒頭でもドガのバレエ画の魅力を大いに語っている。
ドガは全作品の半分以上、踊り子を描いた、と言われている。今回のドガ展では、日本初公開の傑作「エトワール」ほかオルセー美術館の45点を含む約120点が展示される。
『魅惑のドガ エトワール物語』は、ドガの「エトワール」「バレエの授業」「踊りの稽古場にて」「ばら色の踊り子」「舞台の袖の踊り子」などのバレエの絵画を通して1870年代のパリ・オペラ座から、ドガが愛したロマンティック・バレエの名作の紹介、ドガへのオマージュともいうべきパリ・オペラ座バレエ団の『ドガの小さな踊り子』について、さらには今回の大回顧展を記念して再現される「ドガの踊り子の衣裳」の紹介などがぎっしりと掲載されているワイド判。
ドガは屋外の光と色彩を描いた印象派とはまた異なり、踊り子や馬などの一瞬の動きや都市の人工的な光をモティーフとして、詩情あふれる世界を油彩、パステル、版画、彫刻などの技法で描いた。本書の「画家ドガとパステル」では、普仏戦争に従軍して右目の視力が減退したドガが、油彩からパステルに切り替えていったことや、ドガが愛用したパリのパステル専門店のことなどの文章があり、ドガがバレエの世界の美をどのように絵画に表していったかが、つぶさに理解できてたいへん興味深い。
ドガのバレエ画の名作とロマンティック・バレエの世界、豪華なパリ・オペラ座の物語、そしてバレエ名曲集CDなどで構成されたパリのエスプリが目と耳から堪能できる一冊である。

『魅惑のドガ エトワール物語』吉田都プレミアムCD「バレエ名曲集」付
世界文化社 2,310円(本体価格2,200円)

「ドガの踊り子の衣裳」展示
チャコットの技術によって再現されたドガの踊り子の衣裳が展示されます。
9月18日~20日は横浜美術館、ランドマークプラザ3階では26日まで。
その後は渋谷本店から全国のチャコットの店舗を巡回する。